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邦楽部三曲発表会開催

6月1日、仙台市福祉プラザにて本学学友会邦楽部の第44回三曲発表会が開かれた。会場には地元の仙台市民を中心に多くの観客が足を運んだ。



邦楽部とは、箏(こと)、三絃(三味線)、尺八などの和楽器を用いた演奏を行っている団体である。毎年三曲発表会と12月の定期演奏会の2回の演奏会を中心に活動している。演奏会の他にも定禅寺ストリートジャズフェスティバルへの出場や本学ホームカミングデーのレセプション演奏、さらには若林区の仮設住宅への出張演奏など、ホールでの発表の枠を越えた活動を行っている。邦楽部の精力的な活動は本学からも高い評価を得ており、昨年は地域社会に貢献した本学団体へ贈られる海野賞を、そして今年は文化活動の発展に貢献した本学団体へ送られる石田杯を受賞している。邦楽部の代表を務める澤田明花さん(3年)は代表挨拶で「外部からの演奏依頼も増えてきていて、昨年度は14件ものお話をいただいた。仙台市全体で邦楽への興味が高まっているのではないか」と述べた。

演奏会は菊重精峰作曲「夢絃’98」で幕を開けた。箏、三絃、尺八のシンプルな編成で、日本音階を用いた第1章とジャズブルースの流れを取り入れた第2章が演奏された。この編成での演奏以外にも、津軽三味線や尺八のみで編成されたメンバーでの演奏もあり、異なる和楽器の音の響きで来場者の心を掴んだ。明治時代に作られた三世山勢松韻作曲の筝曲「都の春」では、歌と共に箏が奏でる繊細で美しい響きで会場全体を包んだ。また、「涼」という曲では全員が涼しげな水色の衣装で演奏を行ったり、「高麗の春」では花をあしらった衣装で演奏に臨んだりするなど、演奏以外の面でも観客を楽しませた。

演奏会は山形の花笠音頭と青森の南部俵積み唄を用いた「民謡メドレー」で大きく盛り上がり、会場からも歌と陽気な太鼓の拍子に合わせて手拍子が起こった。その後は春の訪れを軽快なメロディーで紡いだ「招春賦」、津軽三味線の力強い独奏で会場を圧倒した「津軽じょんがら節 独奏」と続き、最後は今回最大の8人の編成で「―TOSAによせる― 海鳥の詩」が演奏された。穏やかな土佐の海、打ち寄せる波、そしてそこに生きる漁師の力強い鰹漁の様子を、箏・三絃の分厚い伴奏と尺八が悠々と歌い上げ、盛り上がりは最高潮に達した。演奏が終わると観客から邦楽部のメンバーへ惜しみない拍手が送られ、演奏会は盛況のうちに幕を閉じた。来場者からは「昔からずっと演奏会に通っているが、毎回とてもレベルの高い演奏が聴けるので非常に感心している。ぜひこれからも三曲発表会を続けてほしい」という感想を聞くことができた。「和楽器の演奏を通して『日本の伝統文化を繋げていける』という実感が持てるのがとても嬉しい。邦楽は決して堅苦しくてとっつきにくいものではないので、一般の学生の皆さんも機会があったらぜひ邦楽に触れてみてほしいです」と代表の澤田さんは語った。

邦楽部の次回の演奏会は12月7日、仙台市の戦災復興記念館にて第58回定期演奏会が開催される予定。

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