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【とんぺー生の台所ー⑤】「パン・デ・エターナ」

 扉を開けると、まるでパンの国に迷い込んだかのよう。ダークブラウンのシックな店内には、焼き立てパンの香ばしい香りが満ちる。店内は決して広いとは言えないが、棚には所狭しと並べられたパンの数々。今日はどれにしようかな。うれしい悩みに気分も高まる。とんぺー生の台所、第6回は、一番町のパン屋「パン・デ・エターナ」を訪れた。
 

 実はこちらのお店、昨年の11月に産声を上げた新顔だ。同店が位置するのは学生マンションの1階で、もともと学生を対象に物件を提供する「UniLife(株・ジェイ・エス・ビー)」のオフィスが入っていた。そこへ榊社長が「入居の学生さん達をはじめ、街の皆様にも安全・安心で美味しいパンを食べてもらいたい」と、全くの異業種へ進出。今ではピーク時に行列ができるほどの人気店へと成長した。出店が決定した当時、パン作りに関しては素人だったという店長は、「一から学んだので特に工夫はできない。だからこそ、最善の方法で作っています」とほほえむ。
 
 7時半に開店するため、仕込みを前日の昼から始め、翌日の朝3時半には工房に立つというから驚き。かなりの負担のように思えるが、「他にやり方を知らないからね」と店長は控えめだ。
 
 全20種類ほどの中から10~15種類が店頭に並ぶ。一番人気の「サクサクメロンパン」を筆頭に、優しい甘さが特徴の「くるみおさつ」、12時から数量限定で販売の「天然酵母パン」、蔵王チーズに覆われた生地に角切りチーズがぎっしりと詰まった「フロマージュ」など、菓子パンから調理パンまで多種多様。そして、そのどれもが絶品なのだ。それもそのはず。小麦は北海道江別市から取り寄せてブレンドしたものを使用し、あくまでも無添加生地を貫く。材料にこだわり、とことん基本を追求するお店の精神を、パンたちはしっかりと受け継いでいる。
 
 客の7~8割は常連で、それぞれの「パン」にそれぞれの「ファン」がいるという。「メロンパンが美味しかったからまた来たよ」「今日はフロマージュが売り切れか、残念だ」「あんパン焼き立てだ、うれしいな」。そんな会話が店内に飛び交う。店員とのコミュニケーションもここでの名物のようだ。アルバイターは東北大生100%で、爽やかな笑顔が光る。
 
 通学途中に寄りたい店が、また一つ増えた。


住所 宮城県仙台市青葉区一番町2-9-13 デュラージュ一番町 1F
営業時間 7:30~14:00
定休日 日曜日・祝日
TEL 022-714-7055

※この記事は2013年7月に掲載したものです。パン・デ・エターナは今月で一周年を迎えました!
とんぺー生の台所 2728754223839551988
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