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【論点】片平体育館 老朽化と不足する厚生施設

 片平体育館の設備不良が問題になっている。経年による老朽化と東日本大震災の被害が大きく影響しており、利用する運動部の学生から不満の声が上がっている。キャンパス全体の厚生施設不足もあり、大学側の早急な対策が待たれる。



 片平体育館は本学片平キャンパスの南側、電気通信研究所の敷地内に位置している。片平キャンパスには体育館が1つしかないため、本キャンパスを拠点に活動するバレーボール部やバトミントン部、バスケットボール部、社交ダンス部等の多くの団体が体育館を半面ずつに区切り、曜日と時間を話し合って共同利用している。そのため、利用団体は決して満足とは言えない時間の中で体育館での練習スケジュールを調整せざるを得ない。

 さらに追い討ちをかけるのが設備の劣化だ。昭和27年に飛行場の格納庫を改装して作られた片平体育館は、度重なる改修工事が追い付かないほどの設備不良を抱えている。利用しているバスケットボール部や卓球部等の部員からも「屋根から雨漏りがする」「トイレが狭く、トイレ形式も古いので使いづらい」等の声が上がる。2年前の東日本大震災でも照明が落下する被害を受け、一時は館内立ち入り禁止となった時期もあった。現在は震災による被害の復旧はほぼ完了したものの、それ以外の設備の問題は据え置きとなっている。現在片平体育館を利用する学生は、このような限られた時間と空間をやりくりしながら活動している。

 「昔と比べると、キャンパス内の体育館などの施設はぐっと少なくなってしまった」と語るのは本学OBで卓球部部長の後藤光亀氏。本学学友会体育部の副部長でもある後藤氏は、問題は片平体育館のみの話ではなくキャンパス全体の厚生施設不足にあると説く。現在各キャンパスには体育館やテニスコート、グラウンド等の厚生施設が多く点在しているが、片平キャンパスや青葉山キャンパスでは研究施設の建設や駐車場設置に伴い、グラウンドの縮小やコートの一部撤去等が行われているのが現状だ。「研究重視の姿勢を批判するつもりは無いが、『健全な魂は健全な体に宿る』とも言う。大学はもう少し学生の憩いの場であり、教師と学生の交流の場でもある厚生施設を大事にしてもらいたい。学生側も改善をただ要求するだけではなく、掃除や施設管理をきちんとしてけじめある態度を身に着けていってほしい」と後藤氏は述べた。

 本学の体育部は今年度の七大戦で主管校を破って優勝するなど、とても華々しい成績を上げている。いよいよ再来年度には本学が主管校として七大戦が行われる予定だ。「震災後の厳しく限られた環境の中で学生はこんなに頑張っている。それを評価してあげるのは当然のこと。何より再来年度の主管の際に今のような体育館の様子では本学の面子に関わるのではないだろうか。来年の京都での連覇、さらには再来年の東北での三連覇を見据えて、大学側はぜひ施設環境整備に力を入れてほしい」と後藤氏は語った。

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