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【募集】多様な授業形態で学びを手伝う ~学習能力開発財団 学生ボランティア募集~

 「家庭教師のアップル」を展開する㈱セレクティーが設立した「学習能力開発財団」が、震災以後、遺児の学習の支援を行う学生ボランティアを募集している。



 林哲さん(教・3)もボランティア学生の一人だ。東京出身の林さんは入学後の5月に、少しでも被災地の役に立ちたいとメンバーに加わった。週に一度、定禅寺通りのケヤキ並木に面したセレクティーの本社に通う。

 午後7時、約束の時間になると、スカイプを通しての授業が始まる。一回45分。受け持つ教科は英語だ。画面の向こうには、南三陸町に住む中学3年生の男子生徒がいる。

 この男子生徒は、東日本大震災で父親を失った。以来、母親と二人暮らしの生活が続く。おととし中学校に入学したが、一年の途中からさぼりがちになり、不登校の状態が続いていた。そんな昨年の4月に、林さんは男子生徒と出会った。

 画面をはさんで同じ教材を開き、英文法の説明をしていく。初めは心を通わせるのに苦労したという林さん。急に沈黙が訪れることがたびたびあった。質問を拒否しているのか、ヒントを待っているのか、男子生徒の本心がつかめなかった。

 それでも林さんは「勉強の機会を与えることが大切」と、自らを奮い立たせた。大学生活での他愛のない話題をふると、男子生徒も、大好きな漫画の話や取り組んでいる剣道の話などを進んでするようになった。「お疲れ様です」「ありがとうございました」と、笑顔で言葉を交わす機会が増えた。

 支援を始めてから1年と2カ月。学習面だけでなく、男子生徒の内面の成長を感じている。「一対一での指導だけに、責任が伴うけれど、親密な関係になれる」と、活動の魅力を語る林さん。教育行政に携わりたいと、地元東京での就職を考えているが、就職活動が始まっても「自分が仙台にいる限り寄り添い続けたい」と意気込んでいる。

 現在は東北大生およそ10人がボランティアに登録。直接家庭を訪問したりスカイプを用いたりと、授業形態は多様だ。教師経験がなくても、同財団から指導のノウハウを学ぶことができる。連絡先は同財団0120(001)296。
ボランティア活動 5192543754180132875
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