読み込み中

【研究成果】露隕石から高圧物質 ~天体との衝突裏付け~

 本学大学院理学研究科地学専攻の小澤信助教及び大谷栄治教授らの研究グループは、昨年2月にロシア・チェリャビンスク州に落下した隕石から、天体衝突に伴う超高圧・高温条件下で生成するヒスイ輝石を世界で初めて発見した。これによりチェリャビンスク隕石は地球に落下する以前に、直径およそ150m~190mの天体と高速で衝突し、その際には少なくとも3~12万気圧の圧力が発生したと推測されている。 


 チェリャビンスク隕石のように、地球に接近する軌道を持つ天体は、地球近傍天体(Near earth object)と呼ばれる。地球に接近することから地球との衝突の可能性が危惧される一方で、小惑星イトカワのように探査機を用いた研究調査の対象にもなっている。

 これまでのチェリャビンスク隕石の研究は、地表への落下時の様子を明らかにすることが中心であった。これによるとチェリャビンスク隕石は、火星と木星の間にある小惑星帯起源のものであり、近くの天体と衝突合体を経て形成されたものであると考えられている。

 研究グループは今回、チェリャビンスク隕石の衝撃溶融脈(※)を電子顕微鏡で詳しく調べ、斜長石からヒスイ輝石が結晶化していることを確認した。斜長石は地球や隕石を構成する主要鉱物の一つで、高温高圧下ではヒスイ輝石とシリカ相に分解する性質を持つ。この結果は、チェリャビンスク隕石が高温高圧下にさらされた経緯を持つこと、すなわち地球に落下する前に他の天体と高速で衝突していたことを裏付けるものである。

 今後の研究について大谷教授は、放射性元素を用いた年代測定法により他の天体がチェリャビンスク隕石に衝突した時期の算定をすることを挙げている。これにより、地球近傍天体の軌道をより精密に計算することが期待される。また、天体の衝突現象について解明することで、初期宇宙で惑星がどのようにしてできたのかを知ることができる。この点についても、さらなる研究を続けていく。


※……天体衝突により隕石の一部が脈状に融解した部分。


研究成果 4263150918001444474
ホーム item

報道部へ入部を希望する方へ

 報道部への入部は、多くの人に見られる文章を書いてみたい、メディアについて知りたい、多くの社会人の方と会ってみたい、楽しい仲間と巡り合いたい、どんな動機でも大丈夫です。ご連絡は、本ホームページやTwitterまでお寄せください。

Twitter

Random Posts