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【研究】皮膚に肥満記憶を発見

  本学大学院医学系研究科の丹野寛大講師らの研究グループは5月15日、減量後も残る「肥満記憶」が皮膚にも存在することを世界で初めて明らかにした。この研究成果により、過去の肥満歴を考慮した治療や予防法、スキンケアの重要性が示された。

たんの・ひろまさ
本学大学院医学系研究科看護技術開発学分野講師(写真は本人提供)


 近年、脂肪組織では減量後も免疫細胞に「肥満記憶」が残り、慢性的な炎症状態を引き起こすことが報告されている。一方で、人体最大の免疫臓器である皮膚においても同様の現象が生じるかは明らかになっていなかった。そこで研究グループはマウスモデルを用いた実験を実施し、肥満によって変化した皮膚の免疫細胞が、減量後もその状態を維持することを突き止めた。


 今回の研究は、1回の実験に約4カ月を要し、研究開始から約1年半で論文投稿に至ったものの、その後の査読対応や改訂にさらに1年を要し、最終的な論文発表までには約2年半の歳月が費やされた。丹野講師は、こうした長期的な研究を継続できた背景として本学の研究環境を挙げる。


 総合大学である本学では、他分野の研究者との交流が活発であり、若手研究者向けの研究助成も充実している。実験機器の利用料や論文掲載費への支援もあり、研究成果を発信しやすい環境が整っている。


 さらに、研究への熱意を持った学生が多く、共に研究を発展させていける研究環境があるという。


 今後は、肥満記憶を保持する免疫細胞を除去する方法の解明を目指す。今回の研究では食事制限によって減量を行ったが、今後は運動療法や、肥満症治療薬を用いた減量によって肥満記憶が消失するのかを検証していく予定だ。肥満と免疫の関係を巡る研究のさらなる発展が期待される。


 最後に、研究職に関心を持つ学生に向けて、「ぜひ研究室に足を運んでほしい。自ら仮説を立て、それを検証し、世界で初めての発見をする喜びを味わってほしい」と語った。

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