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【就活特集】就活 「始め方が分からない」8割

 大学に入ると、多くの人が就活について考え始める。しかし新型コロナウイルス感染症の流行もあり、就活の情報を得る機会が減っているようだ。実際に、就活に関する不安な点を本学学生に聞いたところ、「何から始めたら良いか分からない」という回答が8割を占めた。次いで「企業の情報の集め方が分からない」といった、就活を始めるための準備に不安を覚える学生が多かった=図=。



 就活の流れについて、本学高度教養教育・学生支援機構キャリア支援センターの秋田次郎教授と冨田京子特任准教授に話を聞いた。また就活における注意点を、本学高等大学院機構博士人材育成ユニットの増沢隆太特任教授に聞いた。 


就活開始 低学年から


 各企業の広報活動は例年3月に解禁される。しかし、それより早い時期に広報活動を開始する企業があるため、一概に全ての学生が学部3年生の3月から就活を始めるとは限らない。


 実際には学部低学年の間から、将来どの職種や企業で何をやりたいのか、検討が必要だ。キャリア支援センターでは、低学年から参加できるキャリア教育に関する全学教育講義の開講などの支援が行われている。 


就活 きっかけを大切に  

     

 就活の基本的なステップは、自己分析、業界や企業の研究・情報収集、エントリー、入社試験という順番だ。


 しかし秋田教授は、その前に当初の興味関心を問い直し、確認することを重要視すべきと話す。それらはその後、自己分析や企業の選定にも関わってくるため、就活中にも繰り返し振り返ると良いという。        


自己分析は自己を顧みる機会


 自己分析は、自分の価値観やスキルに合う会社を見つけるため、また入社試験で自分のことを他人に明確に伝えられるようになるため、自分自身を顧みる機会を作るという意義があると秋田教授は語る。自己分析のやり方は一定期間、集中的に自分の関心事を探ることが良い手法であるという。新聞の切り抜きや、日記などが具体的な方法だ。


IS 企業の疑似体験に利用 


 冨田特任准教授は、自分に足りないことを知ることや職業を疑似体験できることはインターンシップ(IS)の意義だと話す。


 キャリア支援センターでは全学教育でインターンシップへの参加を要件とする授業を開講するとともに、学部低学年での参加が可能な経済同友会インターンシップの窓口となっている。


 なおインターンシップは今後、学部の高学年や大学院生を対象として、学生が実際に業務に従事する「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」と、大学院生を対象として、自身の専門知識や能力を研究開発などの実践で生かす「高度専門型インターンシップ」に類型化されることになっている。


就活セクハラに注意


 就活をする上で、「就活セクハラ」という問題が近年マスコミなどで取り上げられている。就活セクハラとは就活をする上で、企業側の人間から、学生にセクハラ行為が行われることである。志望先社員の言うことを無批判に受け止めてしまうことや、就活において学生が弱い立場に置かれてしまうことなどが原因だ。増沢特任教授は密室で2人きりで会う、一対一で酒席を共にする、LINEや電話で個人的なやり取りを頻繁に行うことは極めて危険な行為だと警鐘を鳴らす。


「仕事かどうか」 見極めるカギ

          

 ハラスメントかどうかを見分けるラインとして有効なのは「その言動が仕事かどうか」だという。個人の私生活や趣味嗜好などについて話が及んだときはハラスメントが成立する。また、肩や背中などに触れるといった肉体的接触は仕事ではあり得ない。繰り返しこれらの行為が見られた場合、注意する必要がある。   


 もし就活セクハラと思われる行為に遭遇した場合は、直ちに逃げることが重要だ。密閉空間に行こうと誘われれば断り、対話において酒席は避けるといった自己防衛をする必要がある。それでも被害を受けた場合、本学ではハラスメント全学相談窓口(学生用)を利用することができる(川内北キャンパス学生相談・特別支援センター隣)。 


OB・OG訪問 目的を持って 

       

 就活の際、自分の興味のある企業・団体や職種に進んだ先輩に話を聞きに行くOB・OG訪問というものがある。しかしその際に就活セクハラを受けてしまうことがある。 


 増沢特任教授は、最近は「OB・OG訪問すること」が目的化しているように感じることがあるという。なぜOB・OG訪問が必要なのか、得たい成果が何なのか、本当にOB・OG訪問でなければできないのかなど、検証した上で行動してほしいと語る。 


 一方で、自分と似た境遇の手本として意見を聞けるというメリットもあると、冨田特任准教授は話す。キャリア支援センターでは、企業から本学卒業者の名簿を預かっており、そこから希望に合う先輩を紹介する方法をとっている。企業の人事担当者を介して会うことになるため、安全を確保できるという。


 キャリア支援センターでは、就活全般に関してサポートを行っているのでぜひ頼ってほしいと秋田教授は語った。

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