新入生にアンケート 多様な通学事情~坂道、道の狭さを嘆くことも~
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大学生は、通学にどれほどの時間とお金を費やしているのか。大学への交通手段についてどのように感じているのか。新入生を対象にアンケート調査を行ったところ、実家暮らしの学生とそうでない学生との間で、交通費と通学時間に3倍以上の差がみられた。また所属学部によって、居住地や通学手段の傾向に違いがあった。通学に関する不満については、坂のきつさを嘆く学生が多かった。(上野日菜多)
本紙では、先月8日~13日の6日間にわたり、通学事情に関するアンケート調査を実施した。川内北キャンパスに通う学生の動向を調べるために、調査対象は新入生のみとした。設問には、通学手段やコストだけでなく、所属学部や居住環境に関するものも含めた。回答期間中を通して、64件の回答を得た。
実家からの通学 距離も費用も数倍に
回答者の生活様式ごとに通学事情の違いがあるか調べるため、回答者の居住環境を「実家」「下宿・アパートなど」「学生寮・寄宿舎」に分類した。各群の平均通学時間は「下宿・アパートなど」が17分、「学生寮・寄宿舎」が18分だったのに対し、「実家」と回答した群は53分だった。公共交通機関の定期券を購入している回答者に1カ月あたりの平均費用を聞いたところ、居住環境が「下宿・アパートなど」「学生寮・寄宿舎」の群はいずれも9千円を下回った一方、「実家」に暮らしている群は3万円を超えた。この金額は、県外から通う学生の交通費を反映していると考えられる。
交通手段 学部ごとに異なる
専門科目が開講されるキャンパスの場所ごとに、回答者の所属学部を「文系学部」「医学部・歯学部」「医学部・歯学部以外の理系学部」に分類し、通学手段を比較した。
「医学部・歯学部」所属の回答者群は、自転車で通学している割合が81%と高い一方、「医学部・歯学部以外の理系学部」群では地下鉄を利用している割合が最も高かった。同群の回答者の中には「青葉山までの道は少し危険」とコメントする人もいた。「文系学部」群の回答はばらつきが大きかった。徒歩のみで通学している人とバス利用者の割合は、3群の中で最も高かった。
主な不満は「坂がきつい」
現在の通学方法について、34件のコメントが寄せられた。その3分の1以上が「坂道を通るのが辛い」という趣旨のものだった。「道が狭い」ことに不満を感じているという回答もあった。
自転車利用者は、車道の混雑や、自転車と車が接近する危険性に言及した。通学時のリスクを避けるため、普段は自転車、雨や雪の時には地下鉄と交通手段を使い分ける人もいた。荒天時や公共交通機関の乱れに対応できるよう、普段利用しない交通手段での通学を試してもいいかもしれない。