【ネタ記事】ズボラ飯(笑)、作ってみた・前編 ~精密な機材でイカトンな夕食を~
https://ton-press.blogspot.com/2019/12/sekibun-cooking-1.html?m=0
筆者は激怒した。必ず、かのズボラ飯なるものを除かなければならぬと決意した。筆者には料理がわからぬ。筆者は、青葉山のイカトンである。ホールピペットをとり、メスフラスコと遊んで暮して来た。ゆえに「ずさん」の気があるズボラ飯に対しては、人一倍に敏感であった。
……実際のところ暴君ディオニスに刃を向けるがごとく先月号のズボラ飯考案者にたてつくわけではない。ただ今の世の中ブラウザーで「ズボラ飯」と検索するだけで、1工程または5分で作れる料理がこれでもかというほどヒットする。このように雑な料理が大量にある中で、ありふれたズボラ飯をわざわざ記事にした意味は何だったのか。筆者が思うに、自炊の手間を極限まで減らすとんぺー生の生活の一例を示したかったのだろう。しかしそれはネットを見るだけでよい、なぜなら結局のところ料理におけるとんぺー生の知恵なんてネットには及ばないのだから。これではとんぺー生の料理を記事にする意味がない……。ならば、今度こそとんぺー生、いやいわゆる「『イカトン』の、標準的な」クッキングを読者にお見せしようではないかということが今回の趣旨である。ここでいう「イカトン」は容姿的な意味ではない。自分の主張を前述のような過度の他者への批判という形で押し通し、細かいところに目をつけ厳密さを(虚栄でしかない自己顕示の形で)求める。それにも関わらず、大事なところでルーズになる社会的にどうしようもない東北大生を「イカトン」と定義する。つまり筆者のことだ。
何を作るか、それはもうすぐ訪れるクリスマスに向けてフライドチキンとする。無関係な行事であるはずなのになぜか極端にそういうものを意識するのがイカトンである。そんな話はともかく、ここで用いるのは鶏胸肉で、調理方法は油で揚げることだ。イカトンは油で揚げることにすら厳密さを求めるが故に、「同質量の鶏胸肉を大量に撮影し、その形の平均値を理想的鶏肉として取り扱う」「理想的鶏肉をモデリングし、理想的鶏肉の高さの『きっかり』半分まで油を注いで170度で鶏肉を揚げ、肉をひっくり返しもう一度揚げることでフライドチキンが完成する」と考え実行する。また、自分で否定しながらも結局自己顕示欲の塊でしかない人間がイカトンなので、必要な油の量は当然イキり散らかせる自分を示せる積分によって求めるのである。虚栄の自己顕示欲なので結局積分は理系御用達数学ソフトwolfram alphaに頼るからイキったところで意味がないというのにも関わらず。
そんなことは置いておこう。まず、この料理方法で必要となるものは「理想的鶏肉を導出するための鶏肉サンプル数」「理想的鶏肉とフライパン加熱部分の体積」「170度で理想的鶏肉を熱するときの鶏肉の収縮率」「理想的鶏肉の体積を求める積分ソフト」である。今回、こんなクソ記事のためだけに筆者は2週間タンパク質として鶏胸肉のみを買い続け、さらに同じ学科、報道部、小中高の同期に「よう、鶏肉の写真をよこせ」とメールし、その結果鶏肉サンプル数Nは97という、十分に理想的な鶏肉解が導出できる数になった。また体積の問題は関数化した鶏肉の積分によって求められるから問題ない。しかし鶏肉の収縮率は外気で変化する上に、筆者は変化条件を知らない。
そこで、イカトンたる筆者はチキンなので収縮率導出の、いや本料理全体の工程最適解を得るべく、とある生物系に関して詳しそう(筆者の独断と偏見)な大学講師に話を伺った。チートと言われようが気にしない。きっと先生なら当然理系の大先輩だし鶏肉の積分なんて朝飯前だろう!
―フライドチキンを作る際に、積分を使ったことがあるか
ありません。
なんてこった。理系の大先輩でさえ鶏肉の積分をしたことがないというのだ。ならばやるべきことはただ一つだ……。
―実際に、やってみた―
次号、モデリング&積分クッキング編、開幕。
……実際のところ暴君ディオニスに刃を向けるがごとく先月号のズボラ飯考案者にたてつくわけではない。ただ今の世の中ブラウザーで「ズボラ飯」と検索するだけで、1工程または5分で作れる料理がこれでもかというほどヒットする。このように雑な料理が大量にある中で、ありふれたズボラ飯をわざわざ記事にした意味は何だったのか。筆者が思うに、自炊の手間を極限まで減らすとんぺー生の生活の一例を示したかったのだろう。しかしそれはネットを見るだけでよい、なぜなら結局のところ料理におけるとんぺー生の知恵なんてネットには及ばないのだから。これではとんぺー生の料理を記事にする意味がない……。ならば、今度こそとんぺー生、いやいわゆる「『イカトン』の、標準的な」クッキングを読者にお見せしようではないかということが今回の趣旨である。ここでいう「イカトン」は容姿的な意味ではない。自分の主張を前述のような過度の他者への批判という形で押し通し、細かいところに目をつけ厳密さを(虚栄でしかない自己顕示の形で)求める。それにも関わらず、大事なところでルーズになる社会的にどうしようもない東北大生を「イカトン」と定義する。つまり筆者のことだ。
何を作るか、それはもうすぐ訪れるクリスマスに向けてフライドチキンとする。無関係な行事であるはずなのになぜか極端にそういうものを意識するのがイカトンである。そんな話はともかく、ここで用いるのは鶏胸肉で、調理方法は油で揚げることだ。イカトンは油で揚げることにすら厳密さを求めるが故に、「同質量の鶏胸肉を大量に撮影し、その形の平均値を理想的鶏肉として取り扱う」「理想的鶏肉をモデリングし、理想的鶏肉の高さの『きっかり』半分まで油を注いで170度で鶏肉を揚げ、肉をひっくり返しもう一度揚げることでフライドチキンが完成する」と考え実行する。また、自分で否定しながらも結局自己顕示欲の塊でしかない人間がイカトンなので、必要な油の量は当然イキり散らかせる自分を示せる積分によって求めるのである。虚栄の自己顕示欲なので結局積分は理系御用達数学ソフトwolfram alphaに頼るからイキったところで意味がないというのにも関わらず。
そんなことは置いておこう。まず、この料理方法で必要となるものは「理想的鶏肉を導出するための鶏肉サンプル数」「理想的鶏肉とフライパン加熱部分の体積」「170度で理想的鶏肉を熱するときの鶏肉の収縮率」「理想的鶏肉の体積を求める積分ソフト」である。今回、こんなクソ記事のためだけに筆者は2週間タンパク質として鶏胸肉のみを買い続け、さらに同じ学科、報道部、小中高の同期に「よう、鶏肉の写真をよこせ」とメールし、その結果鶏肉サンプル数Nは97という、十分に理想的な鶏肉解が導出できる数になった。また体積の問題は関数化した鶏肉の積分によって求められるから問題ない。しかし鶏肉の収縮率は外気で変化する上に、筆者は変化条件を知らない。
そこで、イカトンたる筆者はチキンなので収縮率導出の、いや本料理全体の工程最適解を得るべく、とある生物系に関して詳しそう(筆者の独断と偏見)な大学講師に話を伺った。チートと言われようが気にしない。きっと先生なら当然理系の大先輩だし鶏肉の積分なんて朝飯前だろう!
―フライドチキンを作る際に、積分を使ったことがあるか
ありません。
なんてこった。理系の大先輩でさえ鶏肉の積分をしたことがないというのだ。ならばやるべきことはただ一つだ……。
―実際に、やってみた―
次号、モデリング&積分クッキング編、開幕。