【ネタ記事】「細い」はぜいたくな悩み? ~デブエットしてみた。~
https://ton-press.blogspot.com/2020/02/debuetto.html?m=0
正月太りという言葉がある。どうやら世の人は餅やおせちを食べ過ぎて、新年早々体重増加に悩まされるらしい。だが、筆者は正月太りとは無縁だ。というより、1年中いかなる時も太らない。中にはうらやましいと思う人がいるかもしれないが、筆者はこれをコンプレックスに感じていた。
まず何が嫌かというと、太っている人に「デブ」と言うのは失礼だという風潮がある一方で、痩せている人に「ガリ」と言うのは許されることだ。会っていきなり「ガリガリだね〜」なんて言ってくる人はほぼいないが、それに類似する表現である「細い」「縦に長い」「スリム」も、痩せている人にとっては不快なものだ。単純に食べる量が少ない人もいるだろうが、筆者の場合は人並みには食事を取る。それなのに、食べても食べても太らない。
筆者が痩せていることを痛感するのは、主に帰省したときだ。両親は自分の体質を分かってくれているので特に何も言わないが、親戚はそうではない。たくさん食べてほしいのだろう、お腹いっぱいにも関わらずお菓子やらご飯やらを分け与えてくる。これが原因で、親戚の家を訪問するのがあまり好きではないのだが、筆者にもこんなことを気にせず親戚と団らんしたい気持ちはある。そのためには自分が太るしかない。
年末年始の帰省を間近に控えた昨年12月、筆者は「デブエット」を敢行することを決意。食事のリズムを崩し、腹が減ったら学食に行く。夜はラーメン二郎。そして夜食。あまり体型に変化は見られなかったが、自分の中で明らかに食べる量が増えた好感触があった。満を持して帰省する。
デブエットが順調に行われたことを確かめるため、筆者はあるノルマを設定した。「帰省中に1回も『痩せている』関連の言葉を言われなければ合格」。もちろん、「もっと食べな」を含めた筆者のコンプレックスに触れる言葉は全てNGである。体型はあまり変化していないので、とりあえず出されたものは全て平らげる作戦で行く。実家は危なげなくクリア。
そして元日、向かったのは父方の親戚一同が集う旅館だ。第1関門はおやつタイム。「もっと食べな」と言われる前にお菓子に手を伸ばす。そして間髪いれず次のお菓子へ。みんなテレビに夢中で何とか乗り切った。第2関門はお風呂。ここは自分の体型を服でごまかせないため一番の難関と言っていい。なるべく自分に注意が向かないよう入る時間、出る時間を若干ずらす。幸いにもお湯が濁った温泉だったため、体を見られることも少なく済んだ。そして最後の関門、夕食。祖父母の「これ、いらないからあげる」、叔父叔母の「ご飯のおかわりは山盛りでいい?」。アルハラならぬ「食ハラ」か? だが、これに屈する胃袋ではない。しっかりと完食した。
かくして、筆者は「帰省中に一回も『痩せている』関連の言葉を言われない」ノルマを達成した。だが、完全にノルマをクリアしたわけではない。次の帰省では母方の実家を訪れるからだ。そこでラスボスと言っていいほど自分の痩せを気にしてくる叔母と対面する。ここをクリアしてこそ、デブエットは成功する。
この記事を書いているのは夕食のカレーを食べて30分後である。記事を書き終え、筆者はもう1杯カレーをよそいに行くのであった。次の決戦に向けて。
まず何が嫌かというと、太っている人に「デブ」と言うのは失礼だという風潮がある一方で、痩せている人に「ガリ」と言うのは許されることだ。会っていきなり「ガリガリだね〜」なんて言ってくる人はほぼいないが、それに類似する表現である「細い」「縦に長い」「スリム」も、痩せている人にとっては不快なものだ。単純に食べる量が少ない人もいるだろうが、筆者の場合は人並みには食事を取る。それなのに、食べても食べても太らない。
筆者が痩せていることを痛感するのは、主に帰省したときだ。両親は自分の体質を分かってくれているので特に何も言わないが、親戚はそうではない。たくさん食べてほしいのだろう、お腹いっぱいにも関わらずお菓子やらご飯やらを分け与えてくる。これが原因で、親戚の家を訪問するのがあまり好きではないのだが、筆者にもこんなことを気にせず親戚と団らんしたい気持ちはある。そのためには自分が太るしかない。
年末年始の帰省を間近に控えた昨年12月、筆者は「デブエット」を敢行することを決意。食事のリズムを崩し、腹が減ったら学食に行く。夜はラーメン二郎。そして夜食。あまり体型に変化は見られなかったが、自分の中で明らかに食べる量が増えた好感触があった。満を持して帰省する。
デブエットが順調に行われたことを確かめるため、筆者はあるノルマを設定した。「帰省中に1回も『痩せている』関連の言葉を言われなければ合格」。もちろん、「もっと食べな」を含めた筆者のコンプレックスに触れる言葉は全てNGである。体型はあまり変化していないので、とりあえず出されたものは全て平らげる作戦で行く。実家は危なげなくクリア。
そして元日、向かったのは父方の親戚一同が集う旅館だ。第1関門はおやつタイム。「もっと食べな」と言われる前にお菓子に手を伸ばす。そして間髪いれず次のお菓子へ。みんなテレビに夢中で何とか乗り切った。第2関門はお風呂。ここは自分の体型を服でごまかせないため一番の難関と言っていい。なるべく自分に注意が向かないよう入る時間、出る時間を若干ずらす。幸いにもお湯が濁った温泉だったため、体を見られることも少なく済んだ。そして最後の関門、夕食。祖父母の「これ、いらないからあげる」、叔父叔母の「ご飯のおかわりは山盛りでいい?」。アルハラならぬ「食ハラ」か? だが、これに屈する胃袋ではない。しっかりと完食した。
かくして、筆者は「帰省中に一回も『痩せている』関連の言葉を言われない」ノルマを達成した。だが、完全にノルマをクリアしたわけではない。次の帰省では母方の実家を訪れるからだ。そこでラスボスと言っていいほど自分の痩せを気にしてくる叔母と対面する。ここをクリアしてこそ、デブエットは成功する。
この記事を書いているのは夕食のカレーを食べて30分後である。記事を書き終え、筆者はもう1杯カレーをよそいに行くのであった。次の決戦に向けて。