種類豊富な博士課程奨学金 利用学生から高い評価
日本では学生の「博士離れ」が進んでいる。博士課程に進む上で金銭面の不安を抱いている人は多い。さまざまな機関が多くの制度を整えているが、生活費相当額180万円以上の補助を受けている博士課程学生は、文科省の2021年度のデータでは、全国で1割程度。経済支援を拡充し、多くの優秀な学生を確保しようと、本学では学生と制度をつなぐための取り組みが行われている。本学学生支援課経済支援係に話を聞いた。
本学の博士課程で必要となる費用は、入学金が28万2000円、授業料が年額53万5800円。本学では国の制度である「修学支援新制度」と、本学独自の授業料免除制度によって授業料の免除を行っており、博士課程は独自制度で実施している。独自の制度では、学生の経済状況や成績をもとに選考がなされ、採用された場合は授業料の全額または一部が免除される。また本学の「学位プログラム」等に参加している博士課程学生は優秀者として認定され、奨励金が支給されるとともに授業料免除の対象にもなる。本学独自の奨学金「グローバル萩奨学金」では、奨学生に対し、年額60万円が支給されている。その他、経済支援係は日本学生支援機構(JASSO)や民間等の奨学金とのパイプ役も担う。
本学の経済支援は、利用した学生の多くから高い評価を得ている。「グローバル萩奨学金」に対しては「博士課程の3年間に経済的な不安があったが、それが解消されて前向きに明るい気持ちで研究に取り組めている」「今後の学生のためにも経済支援を続けてほしい」といった声が寄せられている。
奨学金などの経済支援制度は学生にとって分かりづらいものが多く、日々、既存の制度の刷新や制度の付加もされている。本学に入学した際は、経済支援係に足を運ぶなどして、大学のサポートを十分に活用してほしい。