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【調査】調査からみる東北大学 自律的な学習態度高い 人との交流が大学生活の鍵

 東北以外の地域からも6割以上が入学する東北大学。学生からの評価や本学の魅力について、2022年度の卒業生や修了生などを対象とした「第6回 東北大学の教育と学習成果に関する調査」などから探る。





 本学学生は東北大学での生活にどの程度満足しているか。学部卒業生の10段階評価では「東北大学での学生生活は有意義なものだった」という項目の平均点は7.4点だった。学生の自由記述では「大学で多くの学生と交流できた」「サークルや研究活動に打ち込めた」という声が多かった。現役学生に聞くと「真面目な人が多い」「人が良い」という生徒の人柄を魅力とする声が挙がった。



 一方で調査対象の学生はコロナ禍で学生生活を過ごしたため、授業のオンライン化や課外活動の規制で交流や活動が制限されたことをマイナス面と捉えていた。多くの友人と交流し、研究や部活などに打ち込む学生ほど学生生活に満足する傾向が強いと言えそうだ。



 学生自身の学修成果に対する認識についての質問では「専門分野に関する知識を有している」の項目で、学部にばらつきがあるものの平均して評価が高い傾向にあった。「自己の教養と専門性を深めるよう常に研鑽に努められる」という項目ではどの学部も評価が高かった。「2021年度東北大学の教育に関する雇用者調査」でも「自主的かつ自律的に学習する能力」が企業側から高く評価されており、自律的な学習態度が秀でていることがうかがえる。





 他大学と比較した場合本学の魅力はどこにあるのか。教育評価分析センターの杉本和弘教授はまず「総合大学の中では国際性が高いこと」を挙げる。指標としてTHE日本大学ランキングを挙げ、総合大学の中で国際性が高いことと他の項目も偏りなく評価されたことが、総合1位となった理由ではないかと話す。



 次に杉本教授は、他の規模の大きい大学と比べ、「専門分野以外もしっかりと学べる環境が整っている」ことを魅力だと話す。規模が大きい大学ほど連携がとりにくくなるが「学生の声を聞き、それを反映して授業を改善する質担保のサイクルが十分築かれている」と話した。



 本学総長・プロポスト室の大野林太郎講師は「理系はもちろん文系分野でも、支倉リーグや日本文化を各国に伝える統合日本学センターなど、総合大学として十分な設備がある」と話す。杉本教授は「東北大学のもつ総合研究大学としての強みを生かし、さまざまなことに挑戦してほしい」と述べた。

(渡辺湘悟)

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