【ニュース】卓越大学院プログラム 全国の大学で始動 ~学部の垣根越えたイノベーション~
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文部科学省主導の下、博士課程が設置されている全国の国公私立大学で、2018年度から「卓越大学院プログラム」が始まった。今回は、18年度に採択された未来型医療創造卓越大学院プログラムのコーディネーター中山啓子教授と人工知能エレクトロニクス卓越大学院プログラムのコーディネーター金子俊郎教授に話を伺った。
卓越大学院プログラムとは、博士後期課程に進学する大学院生を対象とした学部横断型のプログラムだ。イノベーションをリードし、企業でも活躍できる学生など、あらゆるセクターをけん引する卓越した博士人材を養成することを主な目的として実施されている。原則として学部4年次に、文理を問わず興味のあるプログラムに応募し、面接などの試験に合格すると履修できる。
本プログラムを履修する学生の特徴として、自身の専門外の知識にも積極的に興味を示すという傾向があると中山教授は分析する。異分野の話だと、学生間でも「分からない」ということを言いやすくなり、分かりやすく伝えるために、または理解するために頭を使い、お互いの成長につながるという。中山教授は「人数は少なくてもいいので、ベンチャー企業を作るような学生が現れると本プログラムを行った目に見える成果が現れたと言えるのではないか」と語る。
また、本プログラムでは、企業における研究開発でも力を発揮できる学生の養成にも力を入れており、実際に企業の研究者と関わるカリキュラムも充実している。プログラム内では「PBL科目」として扱われているもので、実際に民間企業の人とディスカッションをしたり、研究発表を行ったりすることで、大学の研究と企業側のニーズのずれのような大学の中にいるだけでは気がつけない発見につながるという。
卓越大学院プログラムでは、本来自分が在籍している大学院の研究と並行して講義や実習が行われるため、履修する学生は複数の分野の学修を同時に進めなければいけないという大変さはある。しかし、中山教授が「頭を使って時間を無駄に使わない工夫をしている」と語るように、例えば提出物ではトレーニングの一環として30分で考えたアイデアをまとめるなど量ではなく質を重視した課題が出される。実際に本プログラムを受講した学生からは「時間の使い方が上手くなった」との声も上がっているという。さらに、金銭面で不安を持つ学生も多いことから経済的な支援を行うなどの措置も取られている。
「学部4年生になって突然博士後期課程まで進むかを考えるのは難しいと思う。学部1年生や2年生のうちから進路について考えてほしい」と語る金子教授。19年度から学生が入学し、本格的に開始したため、プログラムとしてはまだ進行途中な点も多い。そのため、20年度からは本プログラムの特徴の一つであるPBL科目をさらに充実させるなど、大学での講義形式の学問以外にも学生がさまざまなものを吸収できるようにプログラムを展開していくという。「プログラム開始から1年目を終えて、これからが実習形式の学修など、このプログラムの本番になるだろう」と金子教授は話す。
本学の卓越大学院プログラムとしては、18年度から始まっている未来型医療創造卓越大学院プログラムと人工知能エレクトロニクス卓越大学院プログラムに加え、19年度から新たに始まった変動地球共生学卓越大学院プログラムの三つが展開中だ。各種プログラムは学部生が参加可能なセミナーも公開しているので、興味のある人はぜひ博士後期課程までの進学も視野に入れて本プログラムについて考えてみてほしい。
本プログラムを履修する学生の特徴として、自身の専門外の知識にも積極的に興味を示すという傾向があると中山教授は分析する。異分野の話だと、学生間でも「分からない」ということを言いやすくなり、分かりやすく伝えるために、または理解するために頭を使い、お互いの成長につながるという。中山教授は「人数は少なくてもいいので、ベンチャー企業を作るような学生が現れると本プログラムを行った目に見える成果が現れたと言えるのではないか」と語る。
また、本プログラムでは、企業における研究開発でも力を発揮できる学生の養成にも力を入れており、実際に企業の研究者と関わるカリキュラムも充実している。プログラム内では「PBL科目」として扱われているもので、実際に民間企業の人とディスカッションをしたり、研究発表を行ったりすることで、大学の研究と企業側のニーズのずれのような大学の中にいるだけでは気がつけない発見につながるという。
卓越大学院プログラムでは、本来自分が在籍している大学院の研究と並行して講義や実習が行われるため、履修する学生は複数の分野の学修を同時に進めなければいけないという大変さはある。しかし、中山教授が「頭を使って時間を無駄に使わない工夫をしている」と語るように、例えば提出物ではトレーニングの一環として30分で考えたアイデアをまとめるなど量ではなく質を重視した課題が出される。実際に本プログラムを受講した学生からは「時間の使い方が上手くなった」との声も上がっているという。さらに、金銭面で不安を持つ学生も多いことから経済的な支援を行うなどの措置も取られている。
「学部4年生になって突然博士後期課程まで進むかを考えるのは難しいと思う。学部1年生や2年生のうちから進路について考えてほしい」と語る金子教授。19年度から学生が入学し、本格的に開始したため、プログラムとしてはまだ進行途中な点も多い。そのため、20年度からは本プログラムの特徴の一つであるPBL科目をさらに充実させるなど、大学での講義形式の学問以外にも学生がさまざまなものを吸収できるようにプログラムを展開していくという。「プログラム開始から1年目を終えて、これからが実習形式の学修など、このプログラムの本番になるだろう」と金子教授は話す。
本学の卓越大学院プログラムとしては、18年度から始まっている未来型医療創造卓越大学院プログラムと人工知能エレクトロニクス卓越大学院プログラムに加え、19年度から新たに始まった変動地球共生学卓越大学院プログラムの三つが展開中だ。各種プログラムは学部生が参加可能なセミナーも公開しているので、興味のある人はぜひ博士後期課程までの進学も視野に入れて本プログラムについて考えてみてほしい。
(20年3月16日取材)