【七大戦2020】学友会乗馬部 ~コロナで貴重な七大戦失う~
新型コロナウイルス感染症による影響は、学友会乗馬部にも及んでいる。部員20人、馬10頭を擁する学友会乗馬部の池田有希菜さん(理・3)に現在の乗馬部の様子について話を伺った。
馬術競技は例年、5~11月がシーズンで、ほぼ毎月大会がある。しかし、各大会の対面での開催は軒並み中止となっている。中でも七大戦は、乗馬部にとって、特に力を入れている大会であった。大学の馬術競技は、豊富な資金力で強い馬をそろえる私立大学に比べ、予算が限られる国公立大学が厳しい戦いを強いられがちである。そのため、国立大学が集まって競い合う七大戦は、乗馬部にとって貴重な大会だった。
昨年度、九州大で開催された七大戦では、乗馬部は4位の成績であった。昨年度までの乗馬部について、池田さんは「選手が、馬場馬術、障害のそれぞれの種目に注力し、役割が分化していた」と振り返る。その点を改善し、選手の役割を統合するために、どの選手も両方の種目ができるような練習に励んできた。今年度の七大戦では、改善された総合力をもって、昨年度よりも好成績を収められるのではないかと期待を抱いていた。
新型コロナウイルス感染症による影響で最も深刻なことは、七大戦を含む各種大会の中止だ。「大会の中止で、部員のモチベーションを維持するのがなかなか難しい」と池田さんは肩を落とす。対面の大会は中止になっているが、各大学でビデオを撮り、それを審査するオンライン形式の大会もある。しかし、3年生は結果を出す一方で、まだ経験が少ないために1・2年生は大会に出場できていない。試合ができないことの対策として、部内試合を企画しているが、それでも全部員のモチベーションの向上にはつながっていないという。
しかし、悲観してばかりではない。3年生はオンラインの大会で全国大会への出場権を得た。また、今年度、既に6人の1年生が入部した。池田さんは、新型コロナウイルス感染症による影響は読めないとはしながらも、さらに部員を集めるために、今後、対面新歓が可能になることに期待をのぞかせる。「馬に乗ってみて初めて乗馬のよさが分かる。対面新歓が可能になったら、まずは気軽に乗馬体験に来てほしい」と呼びかけた。