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【入学お祝い号2022】西日本出身者は見た 仙台と地元のギャップ

 本学入学者には、北海道・東北地方以外の地方の出身者も多い。本学HPに掲載されている、学部入学者の出身地区別内訳(令和3年度)によると、入学者総数2420人の中で北海道・東北地方以外の地方出身者(ただし日本国内に限る)は60・6%を占める。


 特に仙台から離れた西日本出身者は、仙台と地元とのギャップをさまざまな点で感じることが多いだろう。ここでは北陸出身の筆者と、北陸、近畿、九州出身の本学の学生たちが感じたギャップを紹介する。

(前川銀平)


 遠方出身の本学学生が思う「仙台と地元とのギャップ」の中でも、特に天候、言葉、食文化の三つが挙げられる。これらに着目しつつ、まずは富山出身の筆者が考える「仙台と地元のギャップ」を紹介する。


   ◇  ◇  ◇


 筆者が仙台に来て最もギャップを感じたのは、天候である。気温は富山より仙台の方が低かった。その上、風が強く、乾燥しているため、体感ではより寒く感じた。


 また、仙台は東北地方に位置することから、降雪量は富山より多いと思っていた。だが実際は、仙台は晴れている日が多く、富山の4分の1程度の降雪量しかなかった。北陸地方でよく見られる、地下水を道路上にまき雪を解かすための装置「消雪パイプ」が仙台には無い。さらに、富山の信号機は縦向きがほとんどなのに対し、仙台の信号機は横向きが主流である。積雪量の違いが風景にはっきりと表れている。



仙台(上)と富山(下)の信号機。
北陸地方では大雪に備え、
雪の重みを受けにくい横向きの信号機が主流



 仙台は富山と同様に海に面していて、都市の規模は富山より大きい。そのため仙台に来る前は、回転寿司チェーンの店舗数が富山よりも相当多いと考えていた。しかし仙台に来てみるとその店舗数は想定以上に少なかった。


 一方で、言葉に関してはこれまで述べたほどのギャップは感じなかった。どちらかと言えば標準語に近いのは仙台の方であるという印象を持った。


   ◇  ◇  ◇


新たな環境に身を置いて感じた「天候」「食文化」「言葉」の違い


 ここからは筆者以外の北陸、近畿、九州出身の本学学生が感じた「仙台と地元のギャップ」について紹介する。



▼石川県出身の学生(文・2)の場合


【天候】

 雪が水分を含んだとき、北陸はかき氷状になるが、仙台は水少なめの水溶き片栗粉のようなり、足を取られる。


【食文化】

 秋頃に芋煮会をするというのを初めて知った。


【言葉】

 イントネーションに時々なまりを感じる程度で、多くの人が標準語を話している。



▼三重県出身の学生(文・2)の場合


【天候】

 三重は集中豪雨が多く大雨警報が出にくいため、仙台は比較的大雨警報が出やすいことが衝撃的だった。


【食文化】

 三重では甘口のみそが主流である一方、仙台のみそは塩辛いものが主流であるため、甘口みそが恋しくなった。


【言葉】

 宮城の方言で、肯定の相づちを打つ際に使う「だから」の意味が分からなかった。



▼大阪府出身の学生(歯・2)の場合


【天候】

 仙台の夏は大阪と比べて、豪雨や台風が少ないため、過ごしやすい。


【食文化】

 大阪ではお好み焼きをさいの目状に切り分けて食べるが、仙台ではピザのように切り分けて食べる人が多かった。


【言葉】

 チェーン店やテーマパークの呼称の違いに関する論争がよく起こる(「マクド」と「マック」、「ユニバ」と「USJ」など)。



▼福岡県出身の学生(文・2)の場合


【天候】

 福岡よりかなり寒かったため、5月上旬頃まで暖房をつけていた。


【食文化】

 スーパーの店頭にホヤが並んでいる光景に驚いた。


【言葉】

 仙台に来る前はなまりが強いと思っていたが、仙台に住む人は割と標準語に近い言葉で話す人が多いと知った。


   ◇  ◇  ◇


 それぞれの地方で感じるギャップは異なる。新入生のみなさんも仙台に来た際に、自分の地元との相違点を探してみると面白いかもしれない。


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