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本学留学生らで飾り制作 ~伝統文化の継承 仙台七夕まつり~

 来月6日から3日間、仙台市で開催される「仙台七夕まつり」に向け、本学で「文化と社会の探求」を受講する学生90名が七夕飾りを制作している。同講義は、留学生と国内学生が協働する「国際共修」の授業の一つ。同講義が持つ魅力や特色について、講義を担当する坂本友香特任准教授に話を聞いた。



七夕飾りを制作する学生




デザインから制作まで 学生の手で


 2017年に開講された同講義は授業が英語で行われており、受講生のおよそ3分の2を留学生が占める。セメスターを通して、受講生が宮城の伝統文化について理解を深め、仙台七夕まつりの魅力を海外に向けて発信することを目標とする。



 講義全体の流れとして、学生はまず仙台七夕まつりの歴史について文献を読むだけでなく、まつりの関係者からも学ぶ。その後、グループごとに装飾のテーマとデザインについて、プレゼンを行う。そしてアイデアを投票で決定して制作に取りかかる。



 今年度は、毎年仙台七夕まつりに参加している、仙台市中心部商店街のボタン専門店「ムツミヤ」から講師を迎えた。昔ながらの、ノスタルジックな七夕飾りを作るというこだわりや、家族だけで飾りを制作する店としての思いを聞くことができたそうだ。




学生ならではのユニークなデザイン


 七夕飾りの一つである吹き流しのデザインに「地水火風空」をモチーフとしたアイデアが採用された。坂本特任准教授は、学生が考案する飾りについて「まつりの運営に携わる人から『固定観念を覆すユニークな発想だ』と言われます」と話した。過去に学生が発案したアイデアの中には、長年七夕飾りを作っている和紙の製造者から「これを作るのは絶対に無理」と言われたデザインもあった。「でも、結局学生が考えたデザイン案のまま、細かく小さな飾りを使うなどの工夫をして、完成させることができたんですよ。」



 本学学生が作成した七夕飾りは、2017年と昨年に、仙台七夕まつりの七夕飾りつけ審査において、それぞれ銅賞と努力賞を受賞した。



坂本特任准教授とミニサイズの七夕飾り




国際共修の「初心者向け」


 坂本特任准教授は、同講義の大きな魅力として、留学生と国内学生が交流できる場であることを挙げた。授業で飾りの制作を行うとき、受講生同士で雑談を楽しみながら作業をする。授業に参加している交換留学生から「この授業はとてもリラクシングだね」との声もあった。「英語で開講される授業に慣れていない国内の学生にも、比較的ハードルが低いのではないかと思います」




地域への貢献を目指して


 東北三大祭りの一つとして数えられる「仙台七夕まつり」だが、商店街の高齢化や、家族経営の店の減少などの課題もある。それらの地域の課題の解決策についてアイデアを出し、ただ飾りを作るだけでなく、伝統文化の継承に貢献できる授業を目指しているそうだ。「今年は受講者が90名とかなり多かったです。今後もこの傾向が続くのなら、もっとできることがあるのではないかと考えています」と、坂本特任准教授は今後の展望を語った。

 

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