【紀行】会津若松旅 ~ラーメン二郎に舌鼓~
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福島県随一の城下町、会津若松。私には何としても会津に行かねばならない理由があった。1年半越しのリベンジを果たすために――。
2015年11月15日、二十歳を迎える前日になんとなしに人生初の一人旅をすることにした。目的地は会津若松市。理由は一つ。「ラーメン二郎 会津若松店」に行くためであった。
鈍行に揺られて約3時間半、期待に胸を発酵したパンのように膨らませて会津若松駅に到着した。しかし……私は店先であぜんとした。目線の先には「臨時休業」の文字。「なぜだ! なぜなんだ!」私の悲痛な叫びには駅前に鎮座する赤べこでさえ涙を流したという。
いつか必ずや、再来店を――。そう思いながら1年半、ようやく再び会津を訪れる機会ができたのであった。
ゴールデンウィーク真っ只中の5月5日、私は「留年スレスレジロリアン」ことTと仙台駅から高速バスに乗り込んだ。会津へ向かうには新幹線、電車よりもバスがおすすめだ。回数券を使えば片道2,900円、乗り換えなしで会津へ行くことができる。
途中、雪の残る山々や美しい猪苗代湖を車窓から眺めつつ、2時間半ほどで会津若松駅に到着した。開店時間の下調べは万全だ。意気揚々と会津若松店に向かうと、店先には20人ほどの行列ができていた。
ラーメン二郎系列店の中では比較的新しく開店しただけあって、店内には大変清潔感がある。またトイレがウォシュレット付きであること、店内にカウンター席だけでなくテーブル席があることにも驚いた。
「大ラーメン(800円)」の食券を購入し、少し待つと野菜が山のように盛られたラーメンがぬわっと現れた。落ち着いてスープから頂こうと思ったが、1年半越しの念願が叶った喜びに自然と箸が動いていた。うまい。旨い。美味い! ラーメン二郎仙台店に比べるとあっさりとしたスープの味付け。チャーシューの1枚は口の中でホロホロと崩れ、もう1枚は噛みごたえがある。特に麺は丁度いい太さと硬さで、スープが絡みついた麺を口いっぱいにすすると幸せという他ない。あっという間に平らげてしまった。
もう旅の目的は終わったようなものだが、Tが「鶴ヶ城に行きたい」とのこと。会津若松駅と鶴ヶ城は一本の広い道で繋がっている。早速向かった。
途中、猪苗代町出身の野口英世を称えた銅像と記念写真を撮りつつ、30分程で鶴ヶ城に着いた。鶴ヶ城(会津若松城)は室町時代に造営され、豊臣秀吉によって天守閣が造られた。美しい赤瓦の屋根や大地震にも耐えた石垣から成る天守閣は雄大さを感じさせる。城の内部では鶴ヶ城を中心とした激動の幕末時代を豊富な資料を用いて解説している。
大型連休ということもあり鶴ヶ城周辺は見物客で大いに賑わっていた。満開の八重桜の中、城内に入ると連綿たる会津の歴史が当時の武器や書物と共に語られている。
戊辰戦争や白虎隊、新選組などの史実を辿りながら上へ上へと昇っていく。最上階の五層へ辿り着くと会津若松の街並みや磐梯山が一望できた。
鶴ヶ城から出ている仙台行きの高速バスに乗り、旅は終了。鶴ヶ城はもちろんのこと、豊かな自然やレトロな街並みも会津若松の魅力だ。何度行っても飽きることはない。
2015年11月15日、二十歳を迎える前日になんとなしに人生初の一人旅をすることにした。目的地は会津若松市。理由は一つ。「ラーメン二郎 会津若松店」に行くためであった。
鈍行に揺られて約3時間半、期待に胸を発酵したパンのように膨らませて会津若松駅に到着した。しかし……私は店先であぜんとした。目線の先には「臨時休業」の文字。「なぜだ! なぜなんだ!」私の悲痛な叫びには駅前に鎮座する赤べこでさえ涙を流したという。
いつか必ずや、再来店を――。そう思いながら1年半、ようやく再び会津を訪れる機会ができたのであった。
ゴールデンウィーク真っ只中の5月5日、私は「留年スレスレジロリアン」ことTと仙台駅から高速バスに乗り込んだ。会津へ向かうには新幹線、電車よりもバスがおすすめだ。回数券を使えば片道2,900円、乗り換えなしで会津へ行くことができる。
途中、雪の残る山々や美しい猪苗代湖を車窓から眺めつつ、2時間半ほどで会津若松駅に到着した。開店時間の下調べは万全だ。意気揚々と会津若松店に向かうと、店先には20人ほどの行列ができていた。
ラーメン二郎系列店の中では比較的新しく開店しただけあって、店内には大変清潔感がある。またトイレがウォシュレット付きであること、店内にカウンター席だけでなくテーブル席があることにも驚いた。
「大ラーメン(800円)」の食券を購入し、少し待つと野菜が山のように盛られたラーメンがぬわっと現れた。落ち着いてスープから頂こうと思ったが、1年半越しの念願が叶った喜びに自然と箸が動いていた。うまい。旨い。美味い! ラーメン二郎仙台店に比べるとあっさりとしたスープの味付け。チャーシューの1枚は口の中でホロホロと崩れ、もう1枚は噛みごたえがある。特に麺は丁度いい太さと硬さで、スープが絡みついた麺を口いっぱいにすすると幸せという他ない。あっという間に平らげてしまった。
もう旅の目的は終わったようなものだが、Tが「鶴ヶ城に行きたい」とのこと。会津若松駅と鶴ヶ城は一本の広い道で繋がっている。早速向かった。
途中、猪苗代町出身の野口英世を称えた銅像と記念写真を撮りつつ、30分程で鶴ヶ城に着いた。鶴ヶ城(会津若松城)は室町時代に造営され、豊臣秀吉によって天守閣が造られた。美しい赤瓦の屋根や大地震にも耐えた石垣から成る天守閣は雄大さを感じさせる。城の内部では鶴ヶ城を中心とした激動の幕末時代を豊富な資料を用いて解説している。
大型連休ということもあり鶴ヶ城周辺は見物客で大いに賑わっていた。満開の八重桜の中、城内に入ると連綿たる会津の歴史が当時の武器や書物と共に語られている。
戊辰戦争や白虎隊、新選組などの史実を辿りながら上へ上へと昇っていく。最上階の五層へ辿り着くと会津若松の街並みや磐梯山が一望できた。
鶴ヶ城から出ている仙台行きの高速バスに乗り、旅は終了。鶴ヶ城はもちろんのこと、豊かな自然やレトロな街並みも会津若松の魅力だ。何度行っても飽きることはない。