24時間で新聞作ってみました 報道部員 本気で挑む
新聞を作ったことがあるだろうか。おそらくないだろう。我々報道部は日夜膨大な時間をかけて新聞を作成している。しかし、本気を出せば1日で1面くらい余裕で作れるのではないか。夏休み1日でどこまでできるのか試すことにした。
9月のある日の正午。新聞作成はネタ決めから始まる。今回は夏に関する5つのネタを用意した。ネタの次は記事のレイアウト作成だ。早くも問題発生である。筆者はレイアウト作成の経験が一度もない。そのため我らが学友会報道部LINEグループに、共に記事を書く仲間を求めた。しかし、どういうことか。いくら待っても返信がない。増えるのは泣きリアクションだけ。時間もないので心優しき編集長に助けてもらい、なんとか作成した。ここまでが2時間、時刻は14時であった。
一つ目の取材に行くために仙台駅前へ向かった。仙台駅ではインタビューを行った。内容は夏の心霊体験と旅行先調査である。1時間半くらいで20人程度ならインタビューできると考えた。しかし取材開始から20分間、一人も捕まらない。当然である。内弁慶な筆者が尻込みをしているだけでなく、時刻は2時過ぎ気温は28度、意を決し声をかけても、男一人ゆえナンパと思われ相手にされない。そこで筆者はターゲットを主に男性に定め、なんとか目標の20人に話を聞くことができた。この時点で17時前、予定の倍の時間である。不穏な空気を感じながら、次の取材へと向かう。部員たちからの返信はまだない――。
三つ目のネタは夏に食べたい麺類決定戦である。今回のエントリーは、そうめん、うどん、ひやむぎ、そしてそばだ。カロリーや、のどごしや食後の清涼感をもとに5点満点で点数をつける。客観が新聞の鉄則だが、一人であるため客観も何もない。筆者初めてのひやむぎだったので、うれしくて始めにひやむぎを食べた。次にそうめんを食べた。ここで問題が発生した。お腹いっぱいである。正直、ひやむぎだけでも良かった。しかし、そういうわけにもいかない。残りの麺も渋々食べた。気付けば21時。LINEの通知は鳴らない。
四つ目のネタは広瀬川の虫取り調査だ。麦わら帽子をかぶり、小さな虫網を片手に牛越橋に向かった。牛越橋に近づくとあの夏のコオロギの声が聞こえ始めたが、到着すると蚊の羽音とバーベキューの声にかき消された。採集した虫より採集された血の方が多いと思う。帰って来たのは24時。当然一人。
24時間で作成した紙面 |
取材はもう精神的にもきついので執筆に移った。書き終えたのが6時半。紙面に書き写しながら10時前に寝落ちし、今回の24時間企画は夢の中でフィニッシュという形になってしまった。
本当に暇であれば、新聞を書いてみてほしい。
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