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【ネタ記事】萩の月作ってみた ~仙台名物を自宅で再現~

 仙台のお土産と言えば何だろうか。牛タン・ずんだ餅・笹かまぼこ……数多あるものの中からその筆頭に選ばれるものは、「萩の月」だろう。




 広く全国に知れ渡っている「萩の月」であるが、筆者は本学に入学する以前、仙台でまだ右も左も分からかなったときに食べて以来、口にしたことがない。

 仙台で暮らし始めて月日が経った今こそ、「萩の月」を食べた初心に返るべきだ。そのためには、「萩の月」を自らの手で錬成しなければならない。土曜日の昼下がり、筆者VS「萩の月」の静かなる闘いが幕を開けた。

 闘いに勝つためには、まず敵をよく知らなければならない。起きがけの呆けた頭で、「萩の月」について思いを巡らせる。まず宮城野の名月をイメージしたと言われる、黄色く丸い物体が脳裏に浮かぶ。ところが、肝心の味がはっきりと思い出せない。かろうじて中にカスタードクリームが入っていることは覚えているが、それ以外は思い出せそうで思い出せない。そもそもカスタードクリームの作り方が分からない。だがそこは気合で乗り越える。スーパーで卵や牛乳を買い求め、早速調理を開始した。

 萩の月と言えばその食感である。ふんわりと言うべき、柔らかな口触りが多くの人を惹きつける。だがその食感をいかにして再現するべきか? 迷った末筆者が行き着いた答えは、蒸しパンだった。スーパーで買い求めた卵をまず卵黄と卵白に分ける。分けた後、それぞれに同量の砂糖を入れ、卵黄はクリーム状まで、卵白はメレンゲになるまで、ひたすら混ぜる。ハンドミキサーはおろか泡立て器すらない筆者の家では、菜箸でやるほかない。これがなかなかの重労働だ。時間にして30分以上は混ぜ続けた。そこに小麦粉を投入する。これで生地は出来上がりだ。

 問題のカスタードだが、これは全卵と適当な量の砂糖、牛乳を混ぜ鍋で煮ることにした。困ったときは混ぜて煮ておけば良い。時間が経つにつれホワイトソースの様相を呈し始めたが、味は砂糖が多すぎたことを除けば美味であった。

 ところが問題は生地を焼く段階。どれほど時間をかければよいか分からず、取りあえず5分レンチンしてみたところ、レンジからは異臭が。急いで開けると見事にダークマターが錬成されていた。気持ちを新たに次は3分にすると、今度は異臭が起きなかった。代わりに見た目が全くよろしくない。妙にとげとげしい物体ができあがった。
 最後にカスタードクリームを中に詰めようとするが、生地が固すぎて切れない。両手で力を込めると、ザクッと音が。こうなってしまえば突き進むほかない。カスタードクリームを間に挟み、完成。実食してみると……、固い。とにかく固く、噛めない。食べることすら叶わない。「萩の月」からは程遠いものが出来上がってしまった。

 筆者VS「萩の月」の闘いは、残念ながら筆者の完全敗北で終わってしまった。ふんわり&しっとりを兼ね備えた「萩の月」の偉大さに改めて気づかされることとなった。皆さんもいつかお菓子作りに挑戦してみてはどうだろうか。
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