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【インタビュー】スパイス料理研究家 印度カリー子さん カレーの魅力 科学的知見から ~本学とコラボも~

 スパイスカレーを愛し、学生のころからその魅力を広めている印度カリー子さん。オリジナルスパイスセットの開発・販売をしながら、レシピ本執筆やテレビ出演など幅広く活動している。今年9月には本学川渡フィールドセンターの農畜産物を活用したコラボ商品「川渡カレー」が販売された。そんな彼女に学生時代やレシピ開発について話を聞いた。

(聞き手は鈴木舞優)



いんど・かりーこ
1996年生まれ、仙台出身。
スパイス料理研究家、タレント。
スパイス初心者のための専門店
香林館株式会社代表取締役。
2021年3月東京大学大学院
農学生命科学研究科修了。




―カリー子さんが活動を始めたのは19歳の大学生のとき。学生時代はかなり多忙だったのでは


 今とほぼ変わらない仕事量に加え、週5で大学に通い、研究のために土日も研究室に行かなければならないことが多かったので、かなりつらかったです。とにかく起きている限り活動していました。昔から18時以降は絶対に仕事をしないと決めているので、代わりに今では考えられないくらい早起きをしていましたね。



―もともとは早稲田大で物理学を学んでいたが、その後東京大大学院で農学を学んでいる。大学院ではどんな研究をしていたのか


 サフランというスパイスの色素が、身体に及ぼす効果について研究していました。それまでもカレー好きな料理研究家ではいたのですが、科学的知見で考え始めたのはその時からです。ですが、スパイスは効果効能ありきのものです。科学的知見がベースにあると、健康的な側面からスパイスを調合することができます。最近はおいしく健康的にというのがトレンドですから、この研究は今の仕事にも生きています。



―過去のインタビューで、レシピのアイデアを考えるにはインプットが大事と答えている


 レシピはただ何となく思いついたまま開発するのではありません。香り、味、辛さなど全部決めて、完成形のカレーを想像したうえでそこに向けて作っていきます。完成形のカレーを想像するためには完成形のカレーやレシピを知っている必要がありますよね。もしくはそれに似たようなカレー。その意味で「インプットが大事」と考えていて、さまざまなカレーを食べたり、本を読んでレシピを覚えたりしています。



本学川渡フィールドセンターと
カリー子さんとのコラボ商品「川渡カレー」。
左は「空駆ける仙台牛 ~Spicy Sendai Beef~」
右は「風薫るルバーブ ~Sweet &
Sour Rhubarb~」



―例えばチキンカレーとビーフカレーの2種類ある「川渡カレー」は、何から着想を受けたのか


 私が一番好きなカレーをイメージし、それらに共通する要素を抽出して掛け合わせることで作りました。


 チキンカレーに使ったルバーブは、インドのタマリンドという、カレーによく使われる果実に味わいが似ているんですよね。そのためタマリンドを使うチキンカレーを想像し、優しい酸味のあるカレーに仕上げました。


 ビーフは本場インドだとほぼ使うことがないので、羊肉を使うマトンカレーをイメージして作り、そこに牛肉に合うようにスパイスを差し引きしました。


 今回作ったのはレトルトカレーなので、普通に作るとどうしても香りが飛んでしまいます。そこで、通常の1.5倍ほどの量のスパイスを入れ、風味を損なわないようにしています。



―大学生に一言


 どんな特産物も、皆さんが興味を持っている食材もカレーにできます。私も学生のときにスパイスカレーに出合いました。自炊して飽きたら「カレー レシピ」で調べてみてはどうでしょうか。

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