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【ネタ記事】渇きと戦え! うまい棒ファイトクラブ

 暑い夏の日差しも遠のき、東北大学に秋がやってきた。秋といえばスポーツの秋、読書の秋などさまざまな言葉が連想されるが、今回筆者が目をつけたのは「食欲の秋」。普段自炊もせず、ほぼ絶食状態の自分が一つの食べ物を飽きるまで食べ尽くしてやろうと考えたわけである。そして選ばれた栄誉ある食べ物は、日本人のソウルフードであるうまい棒。恐らく食べたことのない人はいないだろう。今回はうまい棒ファイトクラブと称して、このうまい棒を食べ尽くすことになった。

 参加したのは部員M、部員U、部員T、そして筆者の4人。そして4人の眼前に聳えるのは120本のうまい棒の山。 
味はピザ、サラミ、たこ焼き、コーンポタージュの4種類だ。ルールは簡単。4人でうまい棒120本を食べきり、一番多く食べた人の勝利である。水分補給は原則禁止であるが、食べたうまい棒の本数を1本減らすことでコップ1杯のお茶を飲むことが許される。

 目の前のうまい棒の山を見て「いや、これ食べきるの無理じゃね?」と内心弱気になる筆者であったが、食べなくては報道部員の名が廃る。覚悟を決めると共に、うまい棒ファイトクラブの火蓋が切って落とされた。

 前半は皆同じようなペースで食べ進めていく。うまい棒というだけあって、どの味もうまい。「少年時代はうまい棒をよく食べていたなあ」と童心に返りながら食べていたが、本数が二桁に突入しようかというところで、体の異変に気が付く。飽きた。そう、飽きたのだ。味が違うとはいえ、所詮はうまい棒。こってりとした味とスナックの食感は全て同じである。特にピザ味の濃さは別格で、食べるのが苦痛になるほどである。

 そしてここで、部員Mがある作戦をとる。味のまろやかなコーンポタージュ味だけを狙って食べ始めたのだ。「それは卑怯だ!」と誰もが思いながらも、我先にとコーンポタージュ味を食べていくと一瞬でなくなり、残されたのは三種類。しかし食べた本数は全体の半分を超えた程度。望みが絶たれると書いて「絶望」という熟語ができる理由がよく分かった気がする。

 後半戦に入り、今度は部員Uが動きを見せる。お茶を要求したのだ。他の部員が水分補給をしない中で、うまい棒1本の減算と引き換えにお茶を飲んだ部員Uは食べるペースを上げ、他の部員が追加で買ってきたうまい棒も食べ尽くしてしまった。

 結果として後半に水分補給をした部員Uが40本からお茶の1本を引いた39本を記録して優勝した。部員Uには優勝商品としてうまい棒30本が進呈された。用意した自分が言うのも変だが、正直うまい棒はもう食べたくないので、優勝賞品を部員Uに押し付けられたのは非常に助かった。   こうしてうまい棒ファイトクラブに幕が下りた。当分うまい棒は食べたくないと思いながら、乾いた口を水で潤す筆者であった。


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