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就活期間が変更に ~準備の見直し必要か~

2016年春の卒業予定者(現3年生)から、就職活動のスケジュールが大きく変更される。「日本再興戦略―JAPAN is BACK―」(平成25年6月14日 閣議決定)に基づき、企業広報活動開始は卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降、採用選考活動は卒業・修了年度の8月から行われる。現在のスケジュールから広報活動は3か月、選考活動は4か月遅らせることになる。就職活動が後ろ倒しになり短期化した形となった。
後ろ倒しにすることのポイントは3つ。1つ目は、説明会が3年の春休みに行われることで、授業に集中できること。これまでは広報活動、選考活動ともに授業期間と重なっていた。今回の変更は、学生への教育期間を維持することに貢献する。2つ目は、学業成績の活用可能性が広がること。学習への取り組み・成果が採用選考に活用されることなどが期待される。そして3つ目は、留学がしやすくなることだ。学生が長期留学する場合、3年の9月に出発して4年の5月頃に戻ってくる場合が多かった。しかしこれまでのスケジュールでは、4年の4月に選考活動がスタートしており、留学後、就職のために留年しなければならない場合もあった。それが今回の変更により、留学することの負担を減らすことにつながる。
これまで大学側は、就活時期を遅らせることを企業側へ求めてきたが、実現しなかった。今回遅らせることになったきっかけは、政府が企業側へ直接要請したことだ。政府の後押しにより、就活の後ろ倒しが実現した。ただ実際にスケジュール通りに行われる保証はない。経団連は会員企業へ指針を順守するように要請したに過ぎず、強制力は無い。また経団連に加盟していない会社も多く存在し、どれだけ実現するかは不明だ。就活時期変更の初年度ということで、どのように運用されるかは実際にやってみないと分からないのが現状である。指針運用の過渡期にある現3年生は、自分の志望する業界や企業について情報を収集する必要である。
就職活動をしていない1・2年生も注意すべきだ。就活期間が短くなったことで、学生はしっかりとした目標をもつなど、就活への準備を進めておくことが求められる。キャリア支援センターの猪股歳之さんは「キャリア支援センターは就活生のためだけにあるのではない。1,2年生でも参加できるプログラムも多くあるので、ぜひ支援センターを訪れてほしい」と語った。今回の変更によりキャリア支援センターでは、新スケジュールに合わせたプログラムの変更や、教員向けの案内を行った。教員のための案内をしたのは、新しいスケジュールでは卒業・修士論文の執筆期間に影響が出る可能性があるためだ。
就職を考えている学生は、今後の動きに注意が注視する必要がある。


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