仙台市史の資料展示 ―市博物館で企画展 2月28日まで―
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企画展「せんだい再発見! ―こんなことわかりました。平成の『仙台市史』」が2月28日まで仙台市博物館で行われる。今回の展示は仙台市史が完結したことと地下鉄東西線が開業したことを記念して開催される。
仙台市史は全32巻からなり、平成2年から昨年3月まで編纂が行われてきた。仙台市史は通史編、資料編、特別編からなり、展示構成もそうした仙台市史の編成に従った部分やテーマ・トピックに沿った部分に分かれている。同展では市史編纂の過程で調査してきた代表的、特徴的な資料が公開される。
「佐藤助右衛門坐像」は江戸時代の仙台城下町に実在した呉服商人の土人形。一般には知られていない人物だが、当時起きた飢饉を募金によって救った人物だ。仙台市博物館学芸員の佐々木徹さんは「展示では、意外と知られていない仙台の歴史上の人物や出来事を知ってほしい」と述べる。
展示品には災害について考えさせられるものもあり、「沓形遺跡断面剥ぎ取り標本」は弥生時代中期に起きた地震によって仙台平野を襲った津波の様子が分かる展示品となっている。また「救え!地域のたから~資料レスキュー活動から」というコーナーも設けられ、東日本大震災で被害を受けた市内の歴史資料がどのように修復され、現在どのような姿になっているのかが展示されている。
展示品は約2万年前から約30年前のものまであり、全て仙台に関わるものだ。佐々木さんは「大学から場所も近いのでぜひ頻繁に足を運んで、仙台への思いを深めてほしい」と東北大生へ語った。
開館時間は9時から16時45分。本学学生はキャンパスメンバーズに入会しているため、受付で学生証を提示すると観覧料は無料。