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【オープンキャンパス2019・教員インタビュー】文学研究科現代日本学専攻・高橋章則教授

 文学部ではこれまでの25の専修に加えて、本年度から新たに現代日本学専修が誕生した。そこで現代日本学専修の高橋章則教授に話を伺った。


―研究内容は
 文芸社会史です。人間の多様な生き方を学ぶ社会史研究の中で、出版物を通して当時の地域社会がどのようなものであったかを考える学問です。出版物の中には、文学作品だけでなく浮世絵のような美術作品も含まれます。私は特に江戸時代の狂歌を通して、当時の庶民の暮らしについて研究しています。

―研究者を目指したのはいつか
 大学生の時です。私も本学の卒業生で、本学に入学した時から研究をしたいと漠然と考えていました。その思いが強くなったのは大学院に入ってからです。当時はやはり文学研究科の日本思想史研究室の所属だったのですが、修士論文が完成した時に、思想史学だけでなくもっと多くの視点から日本学を研究したいと考えるようになりました。

―文学部はどのようなことを学ぶ学部か
 文学部は、「人間とは何か」という問いについて考えていく学部です。自分とは何か、他者とは何かということを、社会に出てから知るのではなく、研究を通して学ぶことができます。昨今、文学部の存在意義について疑問を呈する声がありますが、全ての研究において最終的にたどり着くのは、「人間」という文学部が対象とする領域であると私は考えています。

―現代日本学とはどのような学問か
 現代日本学と言うと「現代の日本について学ぶ学問」であると考えられがちですが、そうではなく「現代的な日本学」という意味です。これまでの文学部の専修は、同じ日本学でも文学、思想、言語、歴史といったように、研究方法に大きな垣根がありました。現代日本学専修は、一つの研究方法のみにとらわれず、複数の領域で有効な方法を用いて研究する「学際化」を行うと同時に、海外の視点から日本を見つめ直すという「国際化」の二つの軸を掲げています。国際化という観点では、「21世紀のシーボルト養成プログラム」という、海外の大学と研究協力を行うことを目的とした独自の留学システムを実現しています。他の大学にはないような学問を作り教育しよう、ということで創設されました。

―高校生にメッセージを
 本学の文学部では、専修の決定が2年次に行われます。高校生のうちから「この分野を学びたい」と決めている人はもちろん、自分がやりたいことがまだよく分からないという人も、1年間、自分自身と向き合うことができます。
 国際化や学際化が求められている現在、高校生の皆さんには、いろいろなことにチャレンジする元気を持ってほしいと思います。受験科目だけを学ぶのではなく、文系科目や理系科目、さらには海外にも目を向けて、高校生のうちからあらゆる分野に触れる経験を大切にしてほしいです。
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