【秒撮】震災遺構 荒浜小学校 ~記録を残す 記憶をつなぐ~
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来年の3月で東日本大震災の発生から丸10年を迎える。宮城県内には、主に太平洋の沿岸部を中心に、震災の爪痕を残し、教訓を伝える震災遺構が数多く保存されている。
仙台市若林区にある震災遺構、仙台市立荒浜小学校は、海岸から約700メートルの距離にある。震災時には、4階建ての校舎の2階部分まで津波が到達。児童や教職員、地域の住民など320名が校舎の屋上や3階・4階に避難し、翌日夕方までに全員救出された。一方で、荒浜地域周辺だけで190名以上もの犠牲者が出ている。
荒浜小学校は2017年4月に震災遺構として公開された。校舎の外周や1階・2階の部分は、津波の被害をできるだけ手を加えずに残している。4階では、荒浜小学校の震災当時の記録を写真や映像で展示するほか、荒浜地区の歴史や文化、閉校前の思い出なども紹介されている。当時5、6年生が使用していた教室は、黒板の板書や時間割表などの一部がそのまま展示されており、震災直前まで「日常」があったことが分かる。
新型コロナウイルス感染症の影響により、荒浜小学校も約1カ月の臨時休館を余儀なくされたが、5月19日に再開、6月19日には職員による施設案内も再開している(ただし、案内は事前予約が必要)。「3・11」の記録と記憶を、ぜひ自身の目で確かめてほしい。