【イベント】ジャズの秋 杜の都に戻る
先月9日、10日の2日間にわたり、第32回定禅寺ストリートジャズフェスティバル(ジャズフェス)が行われた。新型コロナによる中止、縮小開催を経て、4年ぶりに制約なしで杜の都にジャズの音色が戻ってきた。
ジャズフェスと本学には、実は深い縁がある。創始者の一人で、作曲家の榊原光裕さんは本学の卒業生だ。32回の歴史の中で、本学に関係するバンドの出場はもちろん、実行委員として現役学生、卒業生が多く携わってきた。
今回実行副委員長を務める笠松伸一さんもその一人。1976年に本学法学部を卒業した。在学中は学友会フェンシング部と茶道部を兼部。音楽とは無縁の学生生活を送った。
実行副委員長・笠松伸一さん |
笠松さんがジャズフェスと関わるようになったのは、仕事を定年退職後「60の手習い」で始めたサクソフォンがきっかけ。通っていた楽器教室の生徒でジャズフェスに参加しようという話になり、プレイヤーとして2019年まで3回ジャズフェスで演奏した。
ボランティアとしても5回活動した。裏方の大変さを肌で感じたことから、「社会への恩返し」のつもりで19年から実行委員を務めている。
2021年は新型コロナの影響で中止になり、昨年も縮小開催。今年の開催にかける思いはひとしおだ。「去年は縮小開催で、バタバタした中だったので、反省点もあった。今年は準備の段階から仕上げてきたので、それを形として皆さんに届けたい」
秋晴れの空の下、音楽に耳を傾ける人々には、思いは確かに伝わっている。
ジャズフェス当日、出場バンドの一つ、東北大学ケルト音楽研究会Irisの谷川朋史さん(文・修1)に演奏後話を聞けた。
谷川さん「手拍子をしてくれて、お客さんの温かさを感じた。そういう反応があるのはうれしい。ジャズフェスには以前から出場しているが、自分がリーダーになってからの出場は今回が初めて。やり切れたと思うし、楽しかった。来年も参加したい」
演奏するケルト音楽研究会Irisのメンバー |