【ニュース】インボイス施行 変化は
https://ton-press.blogspot.com/2023/10/blog-post_21.html
消費税額の正確な算出を行うため、事業者間の請求書などのやりとりについて定める適格請求書等保存方式(インボイス制度)が今月1日から施行された。個人事業主や中小企業などを対象に免除されてきた、消費税分の税の納付義務の発生や、本学でも新制度に向けた事務負担量増加が懸念される。
図1 インボイスに記載すべき事項 |
インボイスとは税率ごとの消費税額などが記載された、売り手が買い手に正確な適用税率や消費税額を伝えるための書類を指す=図1=。インボイスは、中小企業や個人事業主など総売上が少なく、消費税分の税負担を免除された免税事業者のままでは発行できない。税負担義務がある課税事業者は仕入れ先からインボイスを受け取れないと、売り上げ時に受け取った消費税額から仕入れ時に支払った税額を引いた分のみ納税する仕入れ税額控除=図2=が適用されなくなる。そのため課税事業者は仕入れ先の免税事業者に課税事業者への移行を求める可能性がある。
図2 仕入れ税控除の仕組み |
本学のインボイス制度への対応について財務部資金管理室は「最大限の事務負担軽減を行った」と述べた。大学の事務担当者が共通で使用する財務会計システムの改修などを行い、要件を満たしたインボイスへの改訂や支出業務における変更箇所の対応を完了させていると話す。一方で、インボイス発行事業者か否かで支払時の会計処理が異なるなど、少なからず事務負担が増えることを制度の影響として挙げた。