本学が今回のクォーター制の導入に至った背景には、本学学生の学修時間の少なさが挙げられる。日本の単位制度を前提とする学修時間は、1単位あたり45時間である。これは、授業時間の他に、予習や復習、関連する分野の学修(いわゆる授業時間外学修)の時間を含めている。通常の講義は、2単位であるので、90時間の学修時間が必要との計算になる。そのうち講義時間は2時間×15週=30時間であるので、残りの60時間が授業時間外の学修時間となる。一方で、授業評価アンケートによれば、本学の学生は授業時間外には目標の半分以下しか学修していない。
この状況を打開するため導入を試みたのがクォーター制だ。現状では、一度に履修する科目数が多すぎるとされる。履修する科目が多ければ、それぞれの科目について、授業外で十分な時間をかけて学ぶことは難しい。したがって、学生がより集中して一つの科目を学ぶことができるように、1科目の授業を週複数回実施し、一度に履修する科目数を抑える必要がある。クォーター制の場合、週2回の授業がすべて実施されれば履修する科目数を半減することができる。
クォーター制導入によって、履修登録も変更となるので、細心の注意を払う必要がある。本学の教育方針を統括し、クォーター制度の導入を指揮した花輪公雄理事は「例年は設けていた履修の確認と修正の期間も、クォーター制では登録期間内に含めている。そのため、登録する際によく注意してほしい」と呼びかけた。
なお評価については、一つのクォーターが終わった時点で単位が取得できたかどうか発表されるわけではないので、注意が必要だ。例えば、第1クォーターの評価は、第2クォーターが終了しないと明らかにならない。
花輪理事は授業の取り方について、「取りこぼしのことは考えずに、厳選して選んだ授業に集中していけるようにしてほしい」と訴えた。学生自身も制度について理解を深め、より成果を挙げられる学習スタイルを確立することが求められる。このクォーター制は今年度より3年間を試行期間として、どのような変化が生じたかを見ていく方針だ。