読み込み中

【サークル活動】交響楽団 第161回定期演奏会


 12月7日、東北大萩ホールにて本学交響楽団による第161回定期演奏会が行われた。交響楽団は年に2回開催される定期演奏会に向けての練習に励むだけでなく、小中学校で音楽教室を開くなど精力的な活動を行っている。日頃の成果を楽しみに、多くの人が訪れた。



最初の曲はビゼーの「カルメン」。誰でも一度は聞いたことのある有名な前奏曲「トレアドール」から始まり、観客を圧倒する。俗にいう「カルメン」は歌劇の前奏曲や間奏曲を管弦楽のために編曲したものを指す。これは劇中における本来の曲順とは異なった順序で構成されているが、今回はほぼ劇の進行に沿った形で演奏された。締めくくりはスペインの闘牛場前の空気を表現した「アラゴネーズ」、カルメンが歌い踊る「ジプシーの踊り」。息をつく暇もなく、演奏の幕が下ろされた。

続いての曲はスメタナ「わが祖国」より、「ヴィシェフラド(高い城)」。中世のチェコにおいて繁栄した城の栄枯盛衰をテーマとし、フス戦争以降荒廃しきった城を見るスメタナのペーソスを表現する。ハープの音色を導入にして、前半では勝利の祝宴が開かれ、騎士の歌声の響く城の栄光が描かれる。後半ではうってかわって闘争により城は瓦礫に変わってしまう。最後に岩山が残るのみとなった城跡の情景に、観客はそこはかとない無常さを感じ取った。

3番目は、メンデルスゾーンによる交響曲第三番「スコットランド」。エディンバラのホリールード宮殿を前に、16世紀の女王メアリー・ステュアートの数奇な運命が語られる。今回の演奏会のメインとなる曲目であり、色々な楽器が複雑に絡み合うことから、特に精密さを意識した練習が続けられてきた。「カルメン、ヴィシュフラドがそれぞれの表現技法によってスペインとチェコの情景を描いたものであるように、スコットランドもまた特徴を持った演奏会を通じて、そのことが少しでも伝われば」と実行委員長の鈴木朱羅さんは語る。30分を超える見事な演奏の後も、アンコールを求める拍手は鳴り止まなかった。

観客のアンコールに応えて、ワーグナー作曲の「ローエングリン」第三幕への前奏曲が演奏された。演奏会が無事に成功した喜びを表すようにしてフィナーレを飾り、定期演奏会は好評のうちに幕を閉じた。
サークル活動 3600081908040643492
ホーム item

報道部へ入部を希望する方へ

 報道部への入部は、多くの人に見られる文章を書いてみたい、メディアについて知りたい、多くの社会人の方と会ってみたい、楽しい仲間と巡り合いたい、どんな動機でも大丈夫です。ご連絡は、本ホームページやTwitterまでお寄せください。

Twitter

Random Posts