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【法学部自主ゼミ】模擬裁判公演近づく


 本学百周年記念館萩ホールで1115日、16日に、本学法学部模擬裁判実行委員会による模擬裁判公演が行われる。実行委員会の阿久津大志さん(法・3)にお話を伺った。


 公演は今回で63回目を数え、テーマは「隣席(となり)―過労死をめぐる民事訴訟―」。最近では長時間労働やブラック企業が話題となっており、多くの人が興味を持ったのでこのテーマに決めたとのこと。また今月1日から過労死等防止対策推進法が施行されるというタイムリー性も重視した。 


 今回の劇では、ブラック企業自体が原因なのではなく、社会の構造に問題があるという考えに立ち、企業側と労働者側双方の立場に立って脚本が作られた。公演の内容はフィクションであるが、過労死は誰にでも起こりうる問題だということが伝わればと阿久津さんは語った。「模擬裁判公演ではリアリティーをできるだけ追求している。この劇を通じて、働くこととはどういうことかを改めて考える機会になれば」とアピールした。毎年公演には法学部生に限らず多くの人が訪れる。そのため必要に応じて法律用語を分かりやすく言い換えたり、劇中にパワーポイントで説明したりすることで、法律を学んだことが無い人でも内容が分かるように工夫を凝らした。


 これまでに公演したテーマには児童虐待や震災による内定の取り消し、冤罪などがあり、当時注目された題材を選んだ。脚本の作成には模擬裁判実行委員会OBの弁護士に添削をしてもらい、実務者にしか分からない法廷の様子を忠実に表現することに努める。だがそれ以外の演技指導や大道具の作成などはすべて学生が行っている。学生主体で公演を運営することは模擬裁判実行委員会の特徴だ。


 今回の公演で3年生は引退となる。次世代に期待することを尋ねると、「模擬裁判には63年もの歴史がある。伝統を引き継ぎつつ模擬裁判の理念を大切にしてもらいたい」と語った。公演は仙台市民に広く知られており、これからの発展が期待される。

開演時間は1330分、入場料は前売り300円、当日400円、高校生以下は無料。
詳細は以下ホームページを参照



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