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「どこでもSADOU」世界一 無線化・発表形式の工夫が鍵に

 米国アラスカ州アンカレッジで6月22日(現地時間21日)に開かれた第6回国際ナノ・マイクロアプリケーションコンテスト(iCAN15)世界大会で、本学と大阪大学の連合チーム「Team SADOU」が世界一に輝いた。「Team SADOU」は仙台で4月に開催された国内大会で優勝し、世界大会に臨んだ。
 
 

 「Team SADOU」が発表したのは、「どこでもSADOU」というアプリ。これはMEMS(※)センサーを用いて茶道におけるお茶を点てる所作の実力を点数で表すことを可能にしたアプリである。「世界大会では茶道の知識がない外国の人に対しての発表だったため、興味を持ってもらえるか不安だったが、実際にはアプリケーションをゲームとして楽しむだけでなく、茶道文化にも関心を抱いてもらえて嬉しかった」とチームリーダーの松田佳歩さん(工・3)は語る。
 
 世界大会優勝の要因として、第一に有線でつながっていた「どこでもSADOU」を無線化した。無線化したことで有線では時折起こっていた接触不良が起きにくくなった。「どこでもSADOU」は使用者がお茶を点てることで実力を測るアプリである。そのため、動作に邪魔だった有線がなくなったことで、よりはっきりと実力を表すことを可能にした。「通信という電力を必要とするモジュールを小型化し、リアルタイムでデータを送れるようにすることが最大の苦労だったが、なんとか大会に間に合ってよかった」とチームメンバーの高橋佑生さん(工・3)は笑みを浮かべた。
 
 第二に発表の形を変えたことがあげられる。国内大会では発表をスピーチ形式で行っていたが、世界大会では形を変え、演劇形式で行った。茶道は独自の文化であり、外国人からは価値観が理解されにくい部分もある。そこを補い、加えて茶道の先生の稽古での指摘をきちんと理解したい、という本アプリの目的意識が伝わりやすい形式にこだわった。
 
 今後、アプリケーションの開発は一旦終了する。しかし「今後は点数とお茶の出来栄えは実際どれくらい相関しているのか、科学的な視点からも調査し、より適切な採点化を可能にしたい」と松田さんは語った。

※……半導体製造技術に基づき作成されるセンサー等の小さなデバイス
研究 7764626674316564481
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