【ネタ記事】「一人○○」珍道中 ~全てはストレス解消のために~
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筆者(20歳男子大学生)はストレス発散法を探していた。そんな中、街中でふと、「普段、一人でやらないことを一人でするのは刺激になりストレス発散につながる」と耳にした。ストレス発散法を求めて午後休の木曜日に実践することにした。
迎えた木曜午後、まず向かったのは仙台フォーラス。ここの地下2階には「一人カラオケ」が趣味の筆者行きつけのカラオケ店があるのだが、今回向かったのは2階。ここには有名パンケーキ屋がある。「一人パンケーキ」だ。パンケーキ屋といえばインスタ女子やリア充がたくさんいるイメージがあるが、平日なのでそこまでいないだろう。
ところが店の前で筆者がちらっと見た光景は、「女性ばかりやんけ……」。客の8割が女性客だったのだ。2割の男性客も全員女性連れ。インスタ女子やリア充ばかりなのだ。「こうなったらインスタ女子になるしかない」。心の中で「私はインスタ女子」とつぶやきながら入店。カウンター席に通された。待ち時間の間にインスタグラムのアカウントを開設しようと思ったが、やり方がわからず断念。パンケーキはとても美味しかった。しかし、どうあがいてもインスタ女子にはなれなかった。
次にやってきたのは仙台駅前のボウリング店。「一人ボウリング」である。入店すると60代と思われるおじさんが一人でプレイしている。客はその一人だけのようだ。「おっ、仲間だ!」勝手に仲間意識を感じてプレイ開始。しかし――「ピンが倒れないぞ」。ボウリングをするのは1年以上ぶり。こうなるのは目に見えていた。その一方でおじさんはストライクやスペアを連発している。なぜか裏切られた感覚に陥った。
しばらくして男子大学生8人の集団がやって来た。賑やかな声が聞こえるのを尻目に一人黙々とボールを投じ続けた。結果、「44」というとんでもなく悲惨なスコアを叩き出してしまった。「一人じゃなかったらこんなスコアにはならなかったぞ!」。苦しい言い訳である。
その後、ルーズリーフを買う、散歩するなどで時間をつぶし、夕食の時間になった。「焼き肉を食べたい」と思った筆者がやって来たのはフォーラス近くの焼き肉店。「一人焼き肉」を敢行する。入店するとカウンター席に通された。一人客はいない。淡々と肉を焼きながら食べる。美味しいが、どうも視線が気になる。隣席のカップルの男性が珍しい物を見るかのような視線を筆者に向けるのだ。気分を害した筆者は注文した肉を平らげると即座に退店した。滞在時間はわずか20分だった。
ここまでいろいろ試してきたが、ストレス発散というよりストレス増加である。やはり普段からやっていることの方がいいのだろうか。筆者の足は自然とフォーラス地下2階のカラオケ店へ。「終電に間に合う時間まで歌おう」筆者はそう思っていた。
入室して、時間を忘れてカラオケを楽しんでいた。そんな中、ふと時計をみると、「え、嘘でしょ」。針は12時を指していた。今から退室しても終電には間に合わない。地下鉄を使わなくても徒歩50分で帰宅できる上に翌日は講義と実習で1限から4限まであるので帰宅するべきだ。しかし、「歩くくらいなら始発の時間まで歌ってやる」と気が狂った筆者の思考。こうして「一人カラオケオール」が始まった。
しかし、この時点で5時間近く歌っているため、喉がつらくなってきていた。「そうだ、明日提出の課題をやろう」。手元には夕食前に買ったルーズリーフがある。しばらく課題に取り組んだ。課題が仕上がり、喉がほどよく休まったところでカラオケ再開。徐々にレパートリーがなくなってきて、同じ曲を何度も歌うようになる。1時台は「いきものがかりタイム」、2時台は「西野カナタイム」が発生した。
3時台、強烈な眠気が襲ってきたのでダンスすることにした。選曲したのはmiwaの「ミラクル」。本人映像の振り付けを見ながら何回も歌い踊った。その後も眠気を打ち払うために身振り、手振り、ジャンプと考えられるだけ動き回って、ついに5時台になった。最後は、絶叫とエアギターを織り交ぜながら全ての力をぶつけて歌い、10時間、83曲に及ぶ「一人カラオケオール」を締めくくった。外に出ると空はすっかり明るくなっており、筆者の気分は晴れ渡っていた。
結局、「一人カラオケ」が筆者にふさわしいストレス発散法であることがわかった。これからも積極的に「一人カラオケ」をしようと思う。なお、カラオケオール明けの筆者の声、講義と実習がどうなったかは皆さんの想像にお任せする。