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【告知】太古の文化に出会う ~地下の遺跡に思い馳せ 28日まで~

 「東北大学キャンパスにおける遠古の文化―青葉山遺跡群と芦ノ口遺跡」が東北大学附属図書館で開催中だ。土器や石器を中心に、キャンパス内の遺跡で発掘された遺物が展示されている。




 企画したのは本学埋蔵文化財調査室。文化財保護法に基づいて、本学の敷地内の遺跡を調査・保護している。キャンパス内の遺跡では、川内キャンパスにある仙台城跡二の丸地区が有名だが、青葉山キャンパスには旧石器~弥生時代の遺跡群があり、電子光理学研究センターがある富沢地区は、縄文~平安時代の芦ノ口遺跡の上にある。

 埋蔵文化財調査室は、遺跡開発の際、古い時代の土層を破壊しないよう、なるべく掘削しない方針で工事内容を調整する。これは掘り起こされた遺跡が、外気に触れて劣化することを防ぐためだ。掘削がやむを得ない場合のみ発掘調査を行い記録している。

 展示では発掘された遺物だけではなく、発掘の様子や遺物の整理作業についても説明されている。発掘調査は過去の痕跡の全てを掘り上げてしまうため「繰り返すことのできないただ一度の実験」といわれることもある。そのため発掘した遺跡について、慎重に調査し記録している。

 また発見された遺物は全て回収し、洗浄、整理される。調査するだけでなく、遺物自体も保存処理を施し、できるだけ発掘時の状態で後世へ残そうとしている。これらの調査をまとめたものが、埋蔵文化財調査室が刊行している報告書だ。発掘された遺跡は残らないため、報告書の作成も重要な役割の一つだ。

 今回の展示は、5月まで開催された「川内キャンパスのむかしむかしⅡ~仙台城二の丸北方武家屋敷地区~」が好評だったため開催された。調査室の菅野智則特任准教授は「本学には川内キャンパスの仙台城跡以外にも、たくさんの遺跡があることを知ってほしい」と話す。「皆さんが歩いている地面の下にはたくさんの遺跡が眠っています。これらの過去を積み重ねて現在があるんです」

 「東北大学キャンパスにおける遠古の文化―青葉山遺跡群と芦ノ口遺跡」は今月28日まで開催されている。普段歩くキャンパスの、地下に眠る過去に思いを馳せてみてはいかがだろうか。
図書館 3481250065110508849
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