【告知・特別展に行こう!】いつだって猫展 ~人と猫をつなぐ文化~
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※会場内での撮影は禁止されています。 この写真は許可を取って撮影しています。 |
展示品は、合計209点。浮世絵や、招き猫の原型とされる丸〆猫(まるしめのねこ)という土人形が、時代の流行に沿って展示されている。主に江戸時代の作品が中心だが、明治時代に子どもたちが遊んだおもちゃ絵もある。
猫は弥生時代には日本に伝わっており、奈良・平安時代には上流貴族のペットとして愛されていた。源氏物語では、女三宮と柏木の出会いのシーンに登場し、それ以来、猫は美人とセットで描かれるようになった。また、江戸時代、養蚕の盛んな地域では、ネズミ対策のため猫を飼うことが奨励されていたため、益獣として重宝されたという。
江戸時代後期には、歌舞伎や合巻本で化け猫が登場。歌舞伎の役者絵にも化け猫が多く描かれた。愛猫家として知られる歌川国芳は、猫を画題にした浮世絵を多く発表し、当時の猫ブームの立役者となった。
学芸員の寺澤慎吾さんは、「猫はもちろん、猫と人間の間で生まれた文化にも注目してほしい」と語る。展示されている浮世絵は、7~8以上の色が用いられた錦絵が多く、絵師、彫師、摺師など、多くの人の手によって描かれた。猫が好きで来場した人も、この展示をきっかけとして浮世絵などの日本文化に興味を持てるように、イベントも開催している。
仙台市博物館独自の展示も行っている。猫に縁のある地を示したパネルや、捨て猫の保護などのボランティアを行っているアニパル仙台の活動紹介だ。また来場者が持参した飼い猫の写真の展示といった企画もある。
特別展「いつだって猫展」は来月9日まで。展示品は個人コレクターのものが多く、この展示を逃すと見ることが難しいものが含まれる。猫好きの方も、そうでない方も、これを機に訪れてみてはいかがだろうか。