読み込み中

次期総長に冨永悌二氏 ~病院長や副学長など歴任~

  先月に任期満了を迎えた本学の大野英男前総長の後任として、総長選考・監察会議は1月23日、冨永悌二氏を次期総長候補者として決定した。冨永氏は今月1日、本学総長に就任した。任期は6年間。




 冨永氏は1982年に本学医学部を卒業。同医学部講師、大学院医学系研究科教授などを経て、2019年4月に本学副学長、東北大学病院院長に就任した。副学長として本学の国際卓越研究大学の認定への計画作りに携わったほか、コロナ禍では東北大学病院院長として宮城県の医療調整本部長も務めた。



 本学の総長には第13代の加藤陸奥雄元理学部長を最後に40年以上、医学部と工学部の出身者が就任している。医学部教授や東北大学病院院長、工学部教授や工学系研究所所長などを務めた人物で占められており、今回の冨永氏の選出も、これまでの流れを踏襲した選出となった。本学の規程では総長に求める資質や能力に「人格が高潔で、学識が優れ、かつ、大学における教育研究活動を適切かつ効果的に運営することができる能力を有する者」と定められている。加えて、総長選考・監察会議は別に五つの資質と能力を求めている=図=。同会議はこういった基準を踏まえて選考を進め、冨永氏を選出した。選考理由について、「新たな大学を創造していく明確なビジョン」の具体的な内容や「トップリーダーにふさわしい資質・能力を有する人材である」ことの判断根拠などを、選考会議の庶務を担当する本学総務企画部に質問したが、「現時点ではネットの掲載情報が公開できる全て」として回答は得られなかった。



 総長選考は学内の推薦を端緒に候補者を募り、そこから1次候補者、2次候補者へと絞り込まれる。1次候補者は三つのルートから募る。学内の教育・研究に関する事項を取り扱う「教育研究評議会」、予算や給与など経営に関する事項を取り扱う「経営協議会」からはそれぞれ5名まで推薦できる。本学専任の教授や准教授ら30名以内の連名での推薦を受けた人物と合わせ、同会議が1次候補者を決定。「履歴書」と「所信表明書」で書類選考を行い、2次候補者を3名程度選び、書類審査と面談を実施する。これを基に最終候補者1名を決定する。



 選考会議のウェブ上の公開資料によると、同会議による選考は昨年5月頃に開始された。選考方法や選考基準の改定案などについて審議が行われ、9月に選考方針や今後のスケジュールを確認、教育研究評議会と経営協議会に推薦を依頼した。教育研究評議会では電子による意向投票を行って推薦する人物を決めた。推薦期限である10月31日までに選考会議は5人の推薦を受理し、翌月7日に全員を1次候補者として決定した。12月には2次候補者として3名に絞り込み、最終候補者の選定方法について審議。面談を1月に実施し、次期総長候補者を確定した。



 選考会議の議事要録によれば、総長の任期やその制度整備についての議論も行われていたが、「審議に一定の時間がかかる」として現行の規程にのっとって選考が行われた。今後の選考の方向性については、引き続き検討が進められる。



 大野前総長の退任式が先月29日に片平キャンパスで行われ、冨永氏は「国際卓越研究大の認定は何としても受ける。責任の重さとプレッシャーを感じるが、大野氏の実績を受け継ぎ、本日お集まりの皆さまと力を合わせて頑張りたい」と意気込んだ。大野氏は在任期間を振り返り、「認定の先を見据え、日本の研究大学がどうあるべきか、身をもって示してほしい。それができる大学にはもうなっている」と託した。

ホーム item

報道部へ入部を希望する方へ

 報道部への入部は、多くの人に見られる文章を書いてみたい、メディアについて知りたい、多くの社会人の方と会ってみたい、楽しい仲間と巡り合いたい、どんな動機でも大丈夫です。ご連絡は、本ホームページやTwitterまでお寄せください。

Twitter

Random Posts