【一言居士】 ー2024年6月号ー
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強烈なほど鮮やかな黄色と波打つような荒々しい筆致。その絵が放つ圧倒的なオーラに足がすくんだ。ゴッホ「ひまわり」。小学4年生の夏休み、SOMPO美術館での体験を今でも鮮明に覚えている▼福島県誕生から150年、東日本大震災から15年の節目となる2026年とその翌年に、福島県立美術館で「大ファン・ゴッホ展」(仮題)が開催される。「夜のカフェテラス」をはじめとする約60~70作品の展示が予定されている▼「僕の作品はすべてどこかしらジャポネズリだ…」。ゴッホが日本美術に心酔していたことは広く知られている。弟テオに宛てた手紙には、日本美術、さらには鮮やかな色彩にあふれた日本への思いがつづられていた▼ゴッホはあこがれの地・日本を訪れることなく自ら命を絶ったが、その作品は日本でも多くの人々に愛されている▼「大ファン・ゴッホ展」は、子どもたちが本物の芸術に触れ、驚きや感動を体験する機会を提供することを目指す▼次世代を担う子どもたちはその絵を見て何を思うだろうか。
(文責・藤野こころ)