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【「働く」こととは】留学支援協会 小坂貴さん

 「働くこととは」今回は、NPO法人留学支援協会の理事長を務める小坂貴さんにお話を伺った。過去、旅行会社や航空会社、留学斡旋会社にも勤めていらした小坂さん。さまざまな仕事を経験し、現在なぜNPOを立ち上げて働いているのか、尋ねた。



 ―現在のNPO法人留学支援協会を立ち上げたのはなぜですか
 留学斡旋の企業に勤めていたとき、身体を壊し退職することになりました。その後の一年の療養期間中、「これからの自分になにができるか」ということを考えたときに、これまで培ってきた経験を社会に還元できないかと思い、今とこれからの日本を支える学生たちの後押しをしようと、この留学支援協会を立ち上げました。

 ―留学支援協会はどのような仕事をするのですか
 海外で学びたい学生たちの手伝いをするのが私たちの仕事です。留学斡旋の企業を通して留学をすると仲介料や手数料もあり、大変な費用がかかります。勉強をするのにお金がかかってしまうのは問題です。私たちNPOは「海外で学びたいという学生が一人でも多く留学を実現出来るよう、仲介料や手数料を頂かずに学生たちをバックアップしていきます。

 ―立ち上げるとき苦労したことは
 三つの会社を経験してきましたが、法人を一から立ち上げるとなるとさまざまなことで苦労しました。そのとき、支えていただいたのは前の職場での営業で出会った方たちでした。営業という仕事柄、多くの人との出会いがありました。お客様として出会った中にはそれが縁で付き合いが長くなり、今では友人として個人的なお付き合いをするようになった方たちもいます。その友人たちに弁護士や会計士を紹介してもらったり、アドバイスをもらったりと法人の立ち上げをお手伝いしていただきました。営業で広がった人脈が今の仕事につながっています。

 ―小坂さんにとって「はたらくこと」とは
 若いときは自分のために働いていましたね。しかし、身体を壊して初めて分かったことというのはたくさんあります。自分の弱さや、人から助けられたり支えてもらったりすることのありがたさ。それを経験した今では自分のためでない部分で社会貢献として働いています。

 ―学生に向けてメッセージをお願いします
 学生の間は働くことの準備期間です。時間があるうちにいろいろなものを見て、自分のやりたいことを見つけるのが第一です。そして、その中で挫折も味わってください。挫折を味わって、奮闘してこそ一人前です。挫折は終わりではなく、何かを得るチャンスですから。そうやって身に着けたことは忘れません。大学を楽しんでください。

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