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【インタビュー】三陸鉄道特別インタビュー ~全線復旧までの軌跡~

 昨年のNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の北三陸鉄道のモデルとなった三陸鉄道は今年4月全線復旧にいたった。旅客・サービス部長の冨手淳さんにお話を伺った。

―三陸鉄道に勤めたきっかけを教えて下さい
 鉄道・運輸への関心が小さな頃からあり就職のタイミングと三陸鉄道開業が重なったことが入社したきっかけです。

―三陸鉄道ではどのようなお仕事をされていますか
 入社時は本社の総務課で給与の管理などの仕事をしました。 
久慈に転勤してからは車掌や運転士の仕事をしました。再び本社に戻ってからは営業として、運転の統括や企画の立案などを行ってきました。

―お座敷列車や赤字せんべいなどの企画はどのようにして生まれたのでしょうか
 企画は外部から持ち込みのものもあり、例えばお座敷列車はお客様の声から生まれました。イベント列車は好評で、中でも一番人気のこたつ列車は東北全体でもベスト3に入るほどの人気です。

―震災から5日で久慈・田野畑間で運行を再開できた理由は何ですか
 全区間の半分はトンネルの中を走るため津波の被害が少なかったからです。高い所を運行していることもあります。一方で南リアス線は震度6のため橋梁が破壊され運行再開まで時間がかかりました。

―震災直後はどのようなことをなさっていましたか
 宮古本社は津波の被害は受けていませんでした、本社が停電していたためホームに停車していた列車の中でマスコミの対応をしていました。会社として来るものは拒まずの精神で対応したため、朝から晩まで取材に応じていました。

―震災後生まれた企画は
 被災地の様子を列車から見学する震災学習列車が生まれました。三陸鉄道の社員がガイドとして被災の様子を伝える役割をしています。県内外から人が訪れます。学校や企業などの団体が研修目的で当列車を活用します。修学旅行の一貫として北海道や東京の学校から来ることもあり、三陸鉄道としても積極的に誘致活動を行っています。

―あまちゃん効果を感じたのはどのような時ですか
 2013年は谷間の時期で一番収益が落ち込む年になると予想していました。しかし「あまちゃん」が4月に放送開始となりゴールデン・ウィークには観光客が急激に増えました。7月に予定されていたお座敷列車を6月に繰り上げたり、お座敷列車を増便して対処しました。

―全線復旧後の課題は何ですか

 震災により地元の人びとの乗車数が減りました。沿岸部で働き口が減少したことから内陸部への人口移動が起こったことが大きな原因です。駅を整備し駅中心の街づくりをすることにより利用客を増加させたいと思っています。また、あまちゃんブームや全線復旧ブームが収まった後の観光客の減少を抑えることも大切です。イベント列車の企画を長期的スケジュールで立てたり駅―1グルメで地元の魅力を紹介することを考えています。


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