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附属図書館 特別展示 ~地主の資料から歴史を探る~

 本学附属図書館本館において12月18日から1月24日まで特別展示「『齋藤家』の足跡」を開催している。齊藤養之助家は宮城県桃生郡河南町前谷地村(現・石巻市河南町前谷地)で戦前に全国第二位の巨大地主であり、学術研究の振興のため大正12年財団法人齊藤報恩会を設立したことで知られる。同家には、江戸時代から現代に至るまでの文書や、書籍、雑誌、新聞などが伝来し、史料総数は数十万点におよぶ。




 齊藤家の家屋や蔵に所蔵されていた史料は2003年7月の宮城県北部地震で被災した。当時、東北アジア研究センター平川新教授(現・宮城学院女子大学長)を代表とするNPO法人宮城資料保全ネットワークが史料の救出、保全にあたり、これをきっかけに同年12月、附属図書館に寄贈された。その後、文学研究科の大藤修教授の研究チームによる整理を経て、2010年に目録が完成した。
 所蔵目録完成を記念し、附属図書館は2011年3月7日から特別展示を開催したが、東日本大震災によりわずか数日で終了を余儀なくされた。
 今回の特別展示は昨年秋から始まった第2次再整理作業に合わせて、あらためて齊藤家に伝来した貴重な史料を紹介する場として開催されている。本展示は、齊藤家の隆盛から農地改革までの史料を厳選して展示。齊藤家の繁栄を示す地券や帳簿に加え、本学と齊藤家との関係の深さを示す史料も多数展示されている。本学総長を務めた本多光太郎からの手紙や近代心理学の祖と呼ばれるヴントの旧蔵書「ヴント文庫」購入の資金援助に関する書類からは、齊藤家が私財を投じ、本学の研究に多大な貢献を果たしたことがわかる。「東北大の研究に私財を投じた齊藤家のことを今の学生にも知ってもらいたい」と附属図書館職員の村上さんは話す。
 附属図書館では来年度漱石生誕150周年を記念し、附属図書館所蔵の漱石文庫に関する企画展を予定している。
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