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【新入生向け】模範的? 東北大学生の1日

 日々、無数の試練と戦う勇者がいる。人呼んで大学生。彼らは時間も場所も選ばず襲いかかる刺客に命も単位もからがら立ち向かわなければならない。本学に入学した諸君、戦う覚悟はあるだろうか。私はここに1日を切り抜ける指南書を記したので、ぜひとも参考にしてほしい。

 まず襲いかかる刺客は朝だ。眠ったが最後、必殺「大学近いし、まだ寝ていても大丈夫」でベッドに閉じ込め、誘惑に負けると自主休講、結果n度寝に陥ってしまう。しかも、冬になるとパワーアップ、もはや最強だ。朝の対処法はアラーム1分ごと作戦。起きる時間の30分前から小刻みにアラームを鳴らして否応なく目覚めさせてくれよう。効果は保証しないが、やってみてはどうだろう。
 次なる刺客は講義。教授陣の手下、睡魔との戦いだ。特に文系学部の教授陣は特有のアルファ波を出すため、すぐさま勇者を眠りへと誘う。文学部の筆者は幾度となくアルファ波を喰らって撃沈してきたし、周りを見ても起きている仲間を探す方が難しい。ということは、睡魔と戦わなくても良いのではないか? こうして筆者が編み出した克服法は、いっそ寝てしま…… 、いやしっかり起きているべきで、根性しかないだろう。
 夜は刺客が大量発生する。飲み屋街の国分町、最低賃金すれすれのアルバイト、部室で麻雀など挙げればキリがない。これらの刺客の前に、数々の勇者も歯が立たず、するすると手中に落ちてきた。ご多分に漏れない筆者が導いた最善の刺客攻略法は、刺客と仲良くなって楽しむことだ。やりたいことをやるのが大学生、そう開き直ってしまえば怖いものはない。
 一人暮らしにも刺客が潜んでいる。それが家事だ。自炊、掃除、洗濯。一人暮らしを始めたばかりの4月、家事も楽しく思うほどやる気に満ち溢れている。しかし、月日が経つとやる気は失せ、家事はめんどうで仕方ない。「明日やろう」「週末やろう」「月末やろう」「もうやめよう」になってしまう。家事に打ち勝つ方法は一つ。大学で暮らすことだ。くしくも新サークル棟320号室は何人もの報道部の勇者が住んできた。困ったらぜひとも足を踏み入れてほしい。
 これまで平穏な1日を頻繁に脅かす刺客を挙げてきた。わが報道部の勇者は、試験前の麻雀、専門科目落単、サークルの顔をした宗教勧誘、足元のビール瓶など、様々な刺客にも打ち勝ってきた。もし諸君で倒せない刺客が襲いかかってきたとき、わが報道部の勇者集まる新サークル棟320号室の扉を開けてほしい。
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