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【特別インタビュー】仙台市長 郡和子氏 ~市民の力を引き出す政治を~

 昨年7月23日投開票の仙台市長選挙で当選し、同8月22日に市長に就任した郡和子さん(60)。仙台市政のトップとして駆け出した郡市長に話を伺った。




―なぜ市長への立候補をしたのか

 私には「仙台108万市民」のためにやるべきことがある、と考え立候補に至りました。その際、より仙台市民との距離が近い「市民の党」という立場から政治を行うこと、特定の組織や党派にとらわれない政治を行うことが重要と考えました。そこで、当時所属していた民進党から正式に離党した上で、選挙戦に臨みました。市長になれば活動の中心は東京から仙台へと移りますし、担う役割も国会の一議員としてのものから都市の代表責任者へと変わります。その重大さを理解した上で、なおも市民のため、この身を投げ打つ覚悟でした。

―国政での経験は、仙台市政でどう活かしていくのか

 国会での立法という仕事では、包括的・標準的な視点で各地方を捉えがちです。ですから国が考える地方一般の状況と、個別具体的な地方の状況とには少なからずギャップがあります。今まで「国」から見ていた仙台が、「市」の実状から見るとどうなっているのか、そしてこれからどうすればいいのか。こういったことを考える際に12年間の国会議員としてのキャリアが活きてくると思います。

―これから取り組むべきことは

 一番初めに考えるのは教育環境の見直しです。2年7カ月の間に3人もの男子中学生がいじめを背景に自死を図り、命を失くしています。政治家として非常に悔しく思い、まずはこれを解決しなければならないと痛切に感じました。また、東日本大震災からの復興事業を着実に進め、被災者の心の復興も目指さなければなりません。

 多くの人々があの震災後の混乱の中で、自ら行動を起こし、窮地を乗り越えようとしました。市民には、苦難の際に互いに助け合い、窮地を打開していく大きな力があることを目の当たりにしました。私はその力を信じ、これを引き出すような市政運営を目指していきたいです。

―東北大学へのお考え・印象は

 東北を、そして「学都仙台」を代表する大学ですから、やはり大きな期待を寄せています。仙台市では震災復興に限らず、さまざまな地域活動が行なわれていますが、これらの活動の中には、東北大学の学生さんに限らず先生の方々までも好意的に参加していただいています。国際的な学術研究に加えて仙台市民のための活動をされているというのは、市としても大変頼もしいことです。ぜひこれからも続けてほしいと期待しています。

―東北大生にメッセージを

 東北大学で学ぶ学生の皆さんには、研究や就職などで世界に飛び立っていく方が多いかと思いますが、再び、ここ仙台に戻ってきてほしいとの思いもあります。自分の殻に閉じこもらず、広い目で外を見つめて学び、そしてできれば、仙台について一緒に考えてくれるような人になってくれればと願っています。
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