【なるほど!ザ・ファクトリー】キリンビール仙台工場
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新企画「なるほど!ザ・ファクトリー」では、宮城県内各地にある工場の訪問や工場見学ツアーの参加を行い、県内のモノづくりの姿を探っていく。読者の皆さんがこの企画を通して、モノづくりや企業に対する関心を高めてもらえれば幸いだ。初回となる今回は、文系理系を問わず活躍できるフィールドが多く、東北大生に人気のある食品業界を取り上げる。
筆者は仙台市宮城野区にあるキリンビール仙台工場の工場見学ツアーに参加した。なお、この記事を担当している部員2人はいずれも成人済みであることを断っておく。また、未成年者の飲酒や飲酒運転は法律で禁止されており、読者の皆さんもお酒と正しく向き合うようにしていただきたい。それでは、「なるほど!」を求めて、いざ潜入。
JR仙石線多賀城駅から専用の無料シャトルバスで15分。仙台港エリアのランドマークとしてキリンビール仙台工場がそびえたつ。年間約10万人を受け入れる県内屈指の工場見学ツアーに、平日だった取材当日でも多くのビール好きのファンが参加した。参加費は無料で、1日13回も見学のチャンスがあるというから驚きだ。
キリンビール仙台工場では、東京ドーム7個分の土地で、東北6県を中心に販売しているビールを生産している。そのほとんどが「一番搾り」と呼ばれているブランドで、このツアーでも「一番搾り」でのビールの作り方を見たり学んだりできることが売りになっている。
映像で工場長からのメッセージを流した後、いよいよ工場内へ。まず紹介されたのが、原料となる大麦とホップだ。ガイドの話を聞きながら、大麦を試食したりホップの香りを楽しんだりすることができる。実は、国内で生産されているホップの96パーセントが東北地方で生産されており、キリンビールでも岩手、秋田、山形の3県の契約農家のホップを使用しているそうだ。普段何気なく口にする食べ物の原料がどんなものであるか、どんなこだわりがあるかを知ることができるという、工場見学ならではの醍醐味を実感できた。
そこからは、麦汁を搾るための設備や発酵タンク、熟成のための貯蔵タンクを次々と見学していく。貯蔵タンク内では発酵を終えたビールが0℃で1カ月熟成されている。このタンクの冷たさを実感できるように、貯蔵タンクに見学者が触れられるようになっている。
ここで、見学者に渡されたのが2種類の麦汁。ビールは普通原料を2回に分けて抽出して麦汁を搾りだすが、キリンビールの「一番搾り」製法では原料からの麦汁の抽出が1回のみだ。1回目に搾った麦汁と、2回目に搾った麦汁を飲み比べることで、「一番搾り」製法のこだわりを五感で感じることができるのだ。
その後はビールの缶詰め・瓶詰めの様子を見ることができる。ビールを缶に詰める様子をガイドが実演してくれる。工場内にいた作業員が見学者を見つけると大きく手を振ってくれたのも印象的だった。
見学後は、運転予定の無い成人であれば工場直送の樽詰めビール3種をオリジナルのグラスで試飲できる。中でも仙台工場限定で作られる「一番搾り 仙台づくり」は、東北地方産ホップが醸し出す華やかな香りが存分に感じられるようになっていた。工場直送のビールとあって、味も香りも格別。ほろ酔いの気分で工場を後にした。
東日本大震災時には工場に津波が直撃し、発酵タンク4基が倒壊した。それでも半年で生産の再開にこぎつけ、エントランスでは女川町の復興を後押しするためのブースが設けられている。東北地方に根ざし、東北地方の魅力を発信する姿勢にも感銘を受けた今回の工場見学だった。
工場見学は原則毎週月曜日を除き毎日実施する。事前に電話での予約が必要。
筆者は仙台市宮城野区にあるキリンビール仙台工場の工場見学ツアーに参加した。なお、この記事を担当している部員2人はいずれも成人済みであることを断っておく。また、未成年者の飲酒や飲酒運転は法律で禁止されており、読者の皆さんもお酒と正しく向き合うようにしていただきたい。それでは、「なるほど!」を求めて、いざ潜入。
JR仙石線多賀城駅から専用の無料シャトルバスで15分。仙台港エリアのランドマークとしてキリンビール仙台工場がそびえたつ。年間約10万人を受け入れる県内屈指の工場見学ツアーに、平日だった取材当日でも多くのビール好きのファンが参加した。参加費は無料で、1日13回も見学のチャンスがあるというから驚きだ。
キリンビール仙台工場では、東京ドーム7個分の土地で、東北6県を中心に販売しているビールを生産している。そのほとんどが「一番搾り」と呼ばれているブランドで、このツアーでも「一番搾り」でのビールの作り方を見たり学んだりできることが売りになっている。
映像で工場長からのメッセージを流した後、いよいよ工場内へ。まず紹介されたのが、原料となる大麦とホップだ。ガイドの話を聞きながら、大麦を試食したりホップの香りを楽しんだりすることができる。実は、国内で生産されているホップの96パーセントが東北地方で生産されており、キリンビールでも岩手、秋田、山形の3県の契約農家のホップを使用しているそうだ。普段何気なく口にする食べ物の原料がどんなものであるか、どんなこだわりがあるかを知ることができるという、工場見学ならではの醍醐味を実感できた。
そこからは、麦汁を搾るための設備や発酵タンク、熟成のための貯蔵タンクを次々と見学していく。貯蔵タンク内では発酵を終えたビールが0℃で1カ月熟成されている。このタンクの冷たさを実感できるように、貯蔵タンクに見学者が触れられるようになっている。
ここで、見学者に渡されたのが2種類の麦汁。ビールは普通原料を2回に分けて抽出して麦汁を搾りだすが、キリンビールの「一番搾り」製法では原料からの麦汁の抽出が1回のみだ。1回目に搾った麦汁と、2回目に搾った麦汁を飲み比べることで、「一番搾り」製法のこだわりを五感で感じることができるのだ。
その後はビールの缶詰め・瓶詰めの様子を見ることができる。ビールを缶に詰める様子をガイドが実演してくれる。工場内にいた作業員が見学者を見つけると大きく手を振ってくれたのも印象的だった。
見学後は、運転予定の無い成人であれば工場直送の樽詰めビール3種をオリジナルのグラスで試飲できる。中でも仙台工場限定で作られる「一番搾り 仙台づくり」は、東北地方産ホップが醸し出す華やかな香りが存分に感じられるようになっていた。工場直送のビールとあって、味も香りも格別。ほろ酔いの気分で工場を後にした。
東日本大震災時には工場に津波が直撃し、発酵タンク4基が倒壊した。それでも半年で生産の再開にこぎつけ、エントランスでは女川町の復興を後押しするためのブースが設けられている。東北地方に根ざし、東北地方の魅力を発信する姿勢にも感銘を受けた今回の工場見学だった。
工場見学は原則毎週月曜日を除き毎日実施する。事前に電話での予約が必要。