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【特別インタビュー】編集者・実業家 箕輪厚介氏 ~「できない」を言わない~

 東北大学祭最終日の先月4日、編集者および実業家として活躍する箕輪厚介氏が、川内萩ホールで講演を行った。「これからの時代の働き方」と題した本講演では、本学学生からの質問に箕輪氏がフランクな語り口で回答していく形式がとられた。日本の仕事の展望や、働くことの意義について熱く語った箕輪氏に講演後、話を伺った。





―今の大学生の印象は

 とても真面目で、モチベーションが高くてすごいね。俺が開いている「箕輪編集室」っていうオンラインサロンがあるんだけど、そこで学割を始めたんだよね。そしたら、入ってきた学生の熱意が半端じゃなかった。ハロウィーンイベントの運営だったり、食堂の経営だったり、とにかくいろいろやりたい人たちが集まって、提案を積極的にしてくる。それが実現できるかどうかは別として、そうしたアクティブな意見を持っているのはすごく良いことだと思う。

―チャレンジする上での心構えとは

 「できない」と言わないことだよね。例えば、講演の中で触れた、一日で本を作るっていう企画。ぶっちゃけ突っ込みどころはたくさんあるよ。基本的には無理なことだと思うよね。でも、話すのと同時に文字に書き起こして印刷所へ走れば、一応本にはなる。やり方次第ではできないこともない。だから、リスクを恐れずに、とにかくやってみることが大事。それでダメになったり、何か言われたりしたとしても、それは経験として次の機会に生かせばいい。楽しそうだからやってみよう、くらいの気持ちでいることだね。

―失敗を恐れないということか

 そもそも俺には失敗っていう発想がないんだよね。たとえ成功したとしても、それほど頑張らずに得た結果なら、学びがゼロだと思う。やる必要もなかったこと、やれることをしただけだったんだな、という気持ちになる。だったら、うまくいかないほうがいい。大失敗したとしても、死ぬわけじゃないし。失敗することの価値は分かる人には分かるから、それ以外の批判してくる人たちのことは気にせずに、チャレンジするべきだよ。

―人生で最も影響を受けた人は誰か

 俺はある特定の人に決定的な影響を受けたわけじゃないと思う。それよりも、今まで出版した本の著者たちから、エッセンスをもらって成長してきた、と言うのが正しいかな。本を作るたびに、関わった人たちの言葉や考え方を吸収して、それが自分の糧となっていく。でも俺には俺自身の「核」があって、それを中心に吸収したことが混ざり合っている。これは編集者であることのメリットの一つだと思うんだけど、常に業界のトップの人たちの考え方に触れて、それを自分自身に落とし込むことができるんだよね。そういったものの複合体が自分、みたいなイメージかな。

―編集者として人と接する際のポイントは

 大事なのは、とにかく場慣れすること。俺も最初は、有名人に話を聞くときは緊張してばっかりだった。ただ、何回も繰り返すうちにだんだん大丈夫になっていく。何回もトライするうちに、自分の中に引き出しが増えていく。質問のパターンとか、話の広げ方とか。その引き出しを使って、話しながら臨機応変に対応することができるようになるのが理想だよね。それは日々の積み重ね次第でどうにでもなるよ。

―大学生のうちにしておくべきことは

 大学生には時間があるよね、間違いなく。だから、旅行とか時間のかかることをやったらいいと思う。社会人になってもできないことはないけど、あまり時間は取れないからね。あとは普通に大学生っぽく楽しんでおけばいいんじゃないかな。俺も振り返ってみると、大学生のときはめっちゃ楽しかったから。確かに社会に出るための準備は必要だけど、それも楽しんでやればいいよ。でも、社会に出るためだけに頑張ってたとしたら、後悔してたと思う。だから、その場その場でやりたいことをやろう。今この瞬間が面白ければいいと思うよ。

―今後の目標は

 できるだけ自分が正しい、やりたいって思ったことをやるっていう純度を高め続けたいね。今でも普通の人と比べたら、自分のやりたいことをやっているとは思うけどね。今は92%ぐらいだから、それを100%にしたい。変に世間に流されずにいたい。もし俺が講演とかイベントとかをドタキャンしたとしても、それで「箕輪さんらしいな」って笑われて、逆に憧れられるくらいになれば最高だよね。俺は自由な人なんだよ、俺みたいに自由でいいんだよ、っていうことをみんなに浸透させたいかな。
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