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教員呼びかけで復活祭 「安心して祈れる場所を」

 ウクライナから避難してきた人や、日本に在住しているウクライナの人を招いたキリスト教の復活祭が、4月23日、石巻栄光教会(石巻市)で行われた。主催したのは、本学文学部の非常勤講師も務める、仙台白百合女子大の宮崎正美教授。ウクライナ人と日本人、合わせて10人ほどが参加した。




 復活祭は、キリストが死から復活したことを祝う、キリスト教で最も重要な行事だ。毎年春に、多くの教会で特別な礼拝が行われる。キリスト教徒が非常に多いウクライナでも大切にされている。


 午後11時30分。小さな教会に続々と人が集まってくる。教会堂の一番前にある十字架の傍らには、イエス・キリストとマリアが描かれた、イコンと呼ばれる絵画が置かれている。参加者はあいさつを交わすと、祭壇のイコンに向かい、空中に十字を描いた。


 「ウクライナの人々が戦争の恐怖を忘れ、安心して祈ることができる場所を提供したい」。そう語る宮崎教授は、自身もクリスチャンだ。ウクライナの人々にとっての復活祭の大切さを知っているからこそ、日本でも行うことを思いついた。宮崎教授は司祭ではないため、個人的な祈りに参加者を招待するという形をとった。ウクライナ語の発音に苦労しながらも、日本語とウクライナ語の2カ国語での聖書の朗読にも挑戦した。


 参加者一人一人が持つろうそくの明かりが会場を照らす。象徴的なのは、何度も交わされる「ハリストス(キリスト)復活!実に復活!」というかけ声だ。日本語とウクライナ語、それぞれで繰り返される度に、参加者の声が大きくなり、一体感を増していく。礼拝は午前1時30ごろに終了した。


 本学でも、3月にウクライナ支援募金を立ち上げ、ウクライナから避難した本学の研究者の家族を仙台に受け入れるなどの支援を行っている。


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