【特集・部室から500キロ 離島を訪ねて】荒海、ツバキ、裏砂漠・・・自然感じる旅路
小紙『東北大学新聞』は本号をもって500号となる。それを記念し、東京都伊豆諸島の御蔵島へ取材に向かうこととなった。御蔵島は弊部部室である川内サークル部室棟320号室から南南西にちょうど500キロメートルの距離に位置する島である。筆者と同伴の記者Sの2人で取材に向かった。
本特集「伊豆諸島紀行」は、以下1面「大島」「秒撮」、3面「三宅島」に分けて掲載している。
3月某日、筆者とSはJR新宿駅に集合した。目的地となる御蔵島は古くからさまざまな伝説の元となり、昔ながらの風習が今なお続く島である。集合した後、宿泊先や移動経路の確認の電話を行っていた我々は、御蔵島の民宿に電話した際、宿泊することができないと言われてしまった。実は、冬期は季節風の影響で海が荒れやすく、特に御蔵島は船が着港できないことがほとんどなのだ。出発当日に目的地に行けないことが確定した我々は、行先の変更を余儀なくされた。新たな行先として白羽の矢が立ったのが、当初経由するだけの予定だった三宅島である。三宅島は弊部部室から480キロメートル先の島である。その場で新たな旅程を組み直し、伊豆諸島への取材旅行がスタートした。
まず向かったのは、大島である。大島は伊豆諸島の中でも最も本州に近く、面積も最大の島で約8000人が暮らしている。島全体が富士箱根伊豆国立公園に属し、島の約97%が自然公園法により保護されているため、自然景観や生態系が維持されている。中でもツバキは気候や地質の相性がよく、島内に300万本以上植生しており、島のシンボルにもなっている。我々が訪れた、2月~3月中旬まではツバキの旬であり、赤色だけでなく、桃色や白色などさまざまな種類のツバキが島中に咲き乱れていた。旬に合わせて椿まつりが開催されており、ワークショップやツバキの花びら染、国際最優秀椿園にも指定された椿園のライトアップなどが催され、多くの観光客で賑わっていた。
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島の展望台から見たツバキとサクラ |
【秒撮・3面に続く】