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【欧州紀行2012―④】オーストリア・ウィーン 芸術の街は勧誘の街?

<オーストリア・ウィーン>

 ぐっすりと眠って、酔いも抜けた。快適な朝を迎える。名残惜しいが今日はプラハからウィーンに移動だ。あいにくの吹雪だが、電車はウィーンに向けて出発。途中優しいチェコ人のお兄さんが荷物置きを手伝ってくれるなど、最後までチェコの人は親切で私は心を打たれた……また、チェコに行きたい。



 ウィーンも吹雪で非常に寒く、何とドナウ川は凍結し大寒波が吹き荒れていた。吹雪の中で今晩の宿を発見し飛び込む。ホテルの電化製品はほとんどが韓国製、そういえば街中の広告も韓国企業の製品が非常に多かった。日本を出てみると、その国の勢いがひしひしと実感できる。日本も頑張らないといけないと深く考える。外から見て初めて分かることもある。これも海外旅行の一つの楽しみだ。


 ウィーンは芸術の街だ、とは良く耳にする言葉である。確かにウィーンは本当に芸術の街で、ブリューゲルの『農民の踊り』やフェルメール、クリムトといった巨匠の絵画、そして街中では音楽が鳴り響いている。これはウィーンでしか味わえない雰囲気なのだろう。

 しかしそれ以上に観光業の街でもあった。物価が非常に高いのは勿論、特に客引きに関しては仙台の国分町以上の熱心さだ。あちらの客引きは何度もアタックし更に日本語で勧誘してくるほどのレベルだ。私も何度も声をかけられ断ってきたが、最終的に値負けしてコンサートのチケットを買ってしまった。無論、客引きが激しいコンサートの出来は言うまでもない。

 それだけでなく、両替所でも不当な値段で交換されたり、バスを待っていた私を無視して通り過ぎてしまったり、あまり良い思い出がない。ウィーンだけではなく、海外に行くときは根負けしてはならない、NOと言える日本人になろうとアドバイスしておこう。

 勿論、楽しいハプニングも起きた。ウィーン最終日、記念にレストランへ行こうとするも土曜日なので多くの店は閉まってしまった。そこで近くの日本料理屋に行くことに決定、久しぶりの日本食に胸が高鳴る。そして店の暖簾をくぐった先には、中国人の店主と日本料理と似て非なる寿司や焼き鳥が私を歓迎してくれた。

 寿司はマキズシなるものを注文すると、何とかっぱ巻きのキュウリの代わりにアボカドが使われていたのだった。衝撃。また、ヤキドリなる焼き鳥は日本のものとは外見が大きく違い、大きな鳥もも肉が焼かれ串に刺さっていた。味は今一つだったが、海外ということを考慮すると合格点だろう。ちなみに他にもゴウィザ(餃子?)やヤギソバ(焼きそば?)などのメニューもあり、豊富だなぁと感心する。

 そこで中国人の店主に色々と聞いてみると、日本に行ったことは無く、日本語も話せないらしい。また、どこで日本料理を習ったのかを聞くと、頑なに拒み最後まで教えてくれることは無かった……う~ん。

 こうしてウィーンの夜は更けてゆく。

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