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【さぁくるどうでしょう】 ①―折り紙サークル ORUXE (オルゼ)


 四限後の川内の杜ダイニング。二人の学生が、テーブルに正方形の紙を広げた。


 「これさえあれば十分なんです」。


 そのうち二人が新たに加わり、四人での活動が始まった。ひとたび折り紙に向き合うと、皆の表情がぐっと引きしまる。




 彼らは今年4月に結成された折り紙サークル「ORUXE(オルゼ)」の皆さんだ。週に2回、一堂に会して折り紙を折る。全5人のメンバーは皆経験者。とはいっても、これまで折り紙を中心に扱うサークルが存在せず、あくまでもそれぞれ個人での活動だった。「折り紙好きで集まりたかったんです。数人で折れば情報交換ができる」。そう語るのは代表を務める河本泰岳さん(理1)。中学2年から折り紙を始めた河本さんは、メディア出演まで果たす東京大学の折り紙サークル「Orist」に憧れを抱いていた。「ぜひ東北大学でも」と考え、4月にポスターを掲示。すると理系部員5人が集まった。仲間と折り紙を折りたかったという願いは、メンバーの共通認識。それゆえに創始者の河本さんは「神様」と崇められている。


 一口に折り紙といってもその世界は奥が深い。使う紙一つをとっても、厚さ、サイズ、色、それから材質まで多種多様だ。折り方も人によって異なってくる。例えば、秋葉丈彦さん(理1)が得意とするのは、数枚の紙で作った別々のパーツを合わせて一つの作品を作り上げる「複合折り紙」である。人物の指や足先といった細部を表現したい場合や、パーツごとに配色を変えたい場合などに適している。「どんな形でも自由自在に再現できる折り紙は無敵のツールですよ」と秋葉さん。


 一方、須藤海さん(理1)が多用する折り方は「不折正方形一枚折り」と呼ばれる。こちらは正方形の紙一枚で様々な立体を表現する方法である。須藤さんの最高傑作は、一辺1・4㍍の折り紙一枚で完成させた、ゲームに登場するドラゴン(写真上)だ。作成期間は実に3カ月。腹の鱗も一つひとつ、紙を折り込んで表現した。数学科の須藤さんは、「一枚の紙でいかなる立体も再現できることが、数学的に証明されているんです」と目を輝かせる。
 
 創部1年目である彼らは、まだ大学の公式団体として登録されていない。そのため学友会費が与えられておらず、部室も無い。代表の河本さんは、「それでも材料費が安いから、困るのは作品を置く場所くらいかな」と苦笑い。「初心者でも大歓迎です。彫刻なら微妙な力加減が必要だけれど、折り紙はそうでない。折るか開くか、それだけです。お気軽にご連絡ください」。


 折り紙サークルORUXE、どうでしょう。
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