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【特別インタビュー】仙台市長 奥山恵美子氏

 仙台市の奥山恵美子市長(64)は今年8月で2期目の任期の半分を迎えた。後半の市政を見据える奥山市長にインタビューした。




―市長を志したきっかけは何ですか
 私は昭和50年から市役所に勤め、平成17年に教育長に就任しました。そして梅原克彦前市長の推薦をいただき、そして平成19年から副市長を務めました。当初は政治家になろうと思っていませんでしたが、副市長の職にある間に自分なりの政治観を持ち「仙台のまちを元気にしたい」「今よりももっと良い市政を実現したい」と考えたのがきっかけです。

―市長という仕事のやりがいや大変さを教えてください
 自身の政治構想を市民に呼びかけ実行できるのが大きなやりがいです。
 大変なのはなるべく多くの市民の賛同を得た市政運営をすることです。当然ながら、道路や公園の建設など一見良く思えることに対しても反対意見を持つ人は必ずいます。こうした人にも納得してもらうため街づくりの主役である市民に説明を尽くし、市民の納得と意思に基づいた市政を追求しています。丁寧な意思の形成を心がけるのは、難しいですが重要なことです。

―奥山市長の構想とは
 私の構想の一つに「ミュージアムを中心とした街づくり」があります。「学ぶ」ことは人が一生をかけて楽しめることです。自分の知識を深め、他人と共有し、仲間を作る。私は仙台を、多様なミュージアムがある学びの街にしたいと思います。例えば美術館や仙台市博物館があり、今年7月に仙台うみの杜水族館も完成しました。市民が各々好きなテーマのミュージアムで学び、そこを訪れる多くの人と地域を超えた交流をしてほしいです。

―これからの仙台の教育において目標はありますか
 目標は大きく分けて2つあります。まずは自発的に子どもたちが興味を見つけられる環境を整えることです。仙台は自然豊かで、かつ産業が発達しています。とてもコンパクトに多様な体験ができる都市です。子どもたちがその体験を通して、自らの人生を支える興味を発見できればと考えています。そして、東日本大震災の記憶を子どもたちに伝えていくことも目標です。若い力は仙台の希望ですから。

―学生時代にするべきことは何だと考えますか
 社会人と比べて学生には時間があります。まっすぐ自分の興味にぶつかることができる若さもあります。「何の役にも立たないこと」をできるのは若い人の特権です。「役に立ちそうになくてもやってみる」と何にも囚われずにすべて好奇心旺盛に取り組む、なんと楽しそうではありませんか。やってみてほしいですね。

―東北大生に求めることはありますか
 ぜひ「体験」をしてほしいです。現代社会では経済発達のためお金で何でも買えるようになり、インターネットひとつでほとんど済ませられます。それは実際に体験する機会の不足を意味するでしょう。だから東北大生には、海外など現地に行って、自分の五感を駆使した経験をしてほしいのです。
 違う世界をのぞくことは将来を考える糧になります。総合的かつ高い研究レベルの東北大学において、その学生たちが持つ力をさらに高めてくれるのではないでしょうか。

―東北大生に一言
 最終的には日本に帰ってきてほしいですが、若い時に世界を知るのは大事です。体験し、自分の成長のための力に変えてください。そして、住む場所が変わってもずっと仙台を応援してくれれば嬉しいです。
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