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【一言居士】―2016年10月―はたち

 冒頭から私情をお話しして申し訳ないが、10月で二十歳になる。今でこそ「成人すること」の代名詞として使われた「はたち」。しかし近い未来には、「はたち」になることに特別な意味がなくなるかもしれない▼7月に日本人の18、19歳が初めて参政権を得たわけだが、今度は民法での成人年齢引き下げが議論されている。大人の嗜好品といえる、酒やたばこの購入年齢も引き下げられる▼忘れてならないのは、大人には責任が伴うことである。社会の中では、自分の失敗は自分で拭わねばならない。さらに、社会を構成する一員として、経済活動の一翼を担うことが求められる。納税、より良い暮らしを叶える政治家の選出といった、国の未来を決める役割も大人は持つ▼学生は大人になるためのモラトリアムの期間である。一方で今日の大学生は大人になることを求められている。「大学生総成人化」が進む今こそ、改めて問い直してほしい。大人とは何だろうか▼社会と交わる中でその答えを出していきたい。そんなことを考えながら、また一日が過ぎる。
(文責:村上)
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