【ネタ記事】お米1升食べましょう! ~仙台・宮城の名物を添えて…~
https://ton-press.blogspot.com/2017/11/1.html
筆者は空腹だった。必ず、かの邪知暴虐(じゃちぼうぎゃく)の腹の虫を静めなければならぬと決意した。筆者には腹八分目がわからぬ。筆者は米一升を持っている――。
そこにK編集長がやってきた。彼もまた空腹だという。「一緒に! 一升食べましょう」。米一升は1・5㌔㌘。ご飯茶碗23杯分などこの空腹具合なら一瞬だと余裕しゃくしゃくだ。
一升の白米を前にお供を考えあぐねていたその時、Kがおもむろに口を開く。「仙台・宮城の名産品にしよう」。これは妙案。しかし、Kは「くじでお供を決めてご飯を食べよう」と不敵な笑みで言い放つ。おいしく空腹を満たしたい筆者をよそに、とたんにロシアンルーレットの様相だ。
受けて立った筆者は足早に仙台駅へ。三陸が誇る海の幸から定番の土産菓子まで、合わせて11品のお供を買いそろえる。だがこのとき、互いの首を絞める結果になろうとは、二人は知る由もなかったのだった……。
「1品目でくじ運を見せつける」と意気込むK。くじに書かれていたお供は――「喜久福」。某老舗茶屋の名物和スイーツだ。「おいしいけどご飯とはなぁ……」と複雑な表情。筆者はKのくじ運のなさに愉快痛快だ。「本物をお見せしよう」。そして、筆者が当てたお供は、なんと、「喜久福」。もはや呆れるしかない。
仕方ない。「空腹は最高のスパイス」。格言を信じ、「喜久福」でご飯を一口。正直、合わない。耐えられなくなった筆者は、早々に救済アイテム「おみそ汁」を飲む。Kが羨ましそうな目でこちらを見るが知らないフリだ。
2品目。筆者は「ほやの塩辛」だ。ホヤは三陸の名物。気仙沼市のキャラクターにホヤをモチーフにした「ホヤぼーや」がいるほどだ。塩気がきいてご飯に合う。一方、Kは「黒糖まんじゅう」。たて続けに銘菓を引き当て、口数が減っていく。
3品目、Kが「カキフライ」を出し、ついに菓子スパイラルから脱出。「食べるぞ」と喜び勇んで鍋を覗くと全然ご飯が減っていない。しかも、3杯目にして結構満腹だ。そして、筆者が当てたのは「牛タン」。これもご飯が進むお供だがやはり腹八分目に達している。「匂いで一杯食べろ」と無理をいうK。減らないご飯を前に筆者は箸を置き、「ヘルプ!」と叫んだ―― 。
すると、部員が来た。「おいしいご飯があるよ」とそそのかし、くじを引かせる。Mは「ほやの塩辛」を引き、「海くさい」と漏らしながら黙々とご飯を食べだした。一方、Nは「幻のサバ」と呼ばれる金華サバの干物を出してうれしそう。良い匂いを嗅ぎつつ筆者が引いたくじは「ずんだ餅」。絶望的に合わない。しかも、命の綱「おみそ汁」は使い果たした。目の前が真っ暗だ。
しかし、まだ3合も残っている。すでに気力もない。すると、幸運にも部員がやってきた。すぐにくじを引かせる。Iは「仙台駄菓子」のはっか飴をお供にご飯をぱくり。「歯みがき粉と一緒に食べているみたい」と渋い顔だ。一方、Nの2杯目のお供は「萩の月」。だが、「これ、おいしい」と言いはじめ舌を疑った。
ついにわずかになった鍋のご飯。くじも関係なしに全員で食卓を囲む。まさに「同じ釜の飯を食う」間柄。一升を食べ終えると、どっと部室に「ごちそうさまでした」の歓声が起こった。
そこにK編集長がやってきた。彼もまた空腹だという。「一緒に! 一升食べましょう」。米一升は1・5㌔㌘。ご飯茶碗23杯分などこの空腹具合なら一瞬だと余裕しゃくしゃくだ。
一升の白米を前にお供を考えあぐねていたその時、Kがおもむろに口を開く。「仙台・宮城の名産品にしよう」。これは妙案。しかし、Kは「くじでお供を決めてご飯を食べよう」と不敵な笑みで言い放つ。おいしく空腹を満たしたい筆者をよそに、とたんにロシアンルーレットの様相だ。
受けて立った筆者は足早に仙台駅へ。三陸が誇る海の幸から定番の土産菓子まで、合わせて11品のお供を買いそろえる。だがこのとき、互いの首を絞める結果になろうとは、二人は知る由もなかったのだった……。
「1品目でくじ運を見せつける」と意気込むK。くじに書かれていたお供は――「喜久福」。某老舗茶屋の名物和スイーツだ。「おいしいけどご飯とはなぁ……」と複雑な表情。筆者はKのくじ運のなさに愉快痛快だ。「本物をお見せしよう」。そして、筆者が当てたお供は、なんと、「喜久福」。もはや呆れるしかない。
仕方ない。「空腹は最高のスパイス」。格言を信じ、「喜久福」でご飯を一口。正直、合わない。耐えられなくなった筆者は、早々に救済アイテム「おみそ汁」を飲む。Kが羨ましそうな目でこちらを見るが知らないフリだ。
2品目。筆者は「ほやの塩辛」だ。ホヤは三陸の名物。気仙沼市のキャラクターにホヤをモチーフにした「ホヤぼーや」がいるほどだ。塩気がきいてご飯に合う。一方、Kは「黒糖まんじゅう」。たて続けに銘菓を引き当て、口数が減っていく。
3品目、Kが「カキフライ」を出し、ついに菓子スパイラルから脱出。「食べるぞ」と喜び勇んで鍋を覗くと全然ご飯が減っていない。しかも、3杯目にして結構満腹だ。そして、筆者が当てたのは「牛タン」。これもご飯が進むお供だがやはり腹八分目に達している。「匂いで一杯食べろ」と無理をいうK。減らないご飯を前に筆者は箸を置き、「ヘルプ!」と叫んだ―― 。
すると、部員が来た。「おいしいご飯があるよ」とそそのかし、くじを引かせる。Mは「ほやの塩辛」を引き、「海くさい」と漏らしながら黙々とご飯を食べだした。一方、Nは「幻のサバ」と呼ばれる金華サバの干物を出してうれしそう。良い匂いを嗅ぎつつ筆者が引いたくじは「ずんだ餅」。絶望的に合わない。しかも、命の綱「おみそ汁」は使い果たした。目の前が真っ暗だ。
しかし、まだ3合も残っている。すでに気力もない。すると、幸運にも部員がやってきた。すぐにくじを引かせる。Iは「仙台駄菓子」のはっか飴をお供にご飯をぱくり。「歯みがき粉と一緒に食べているみたい」と渋い顔だ。一方、Nの2杯目のお供は「萩の月」。だが、「これ、おいしい」と言いはじめ舌を疑った。
ついにわずかになった鍋のご飯。くじも関係なしに全員で食卓を囲む。まさに「同じ釜の飯を食う」間柄。一升を食べ終えると、どっと部室に「ごちそうさまでした」の歓声が起こった。